研究課題
スギ花粉症関連する可能性がある遺伝子としては、HLA class IIであるHLA-DR、HLA-DQ、HLA-DPが挙げられる。544人の学生において、スギ抗原特異的IgE、スギ花粉飛散時期の鼻症状、HLAのタイピングを行い、その関連性を調べた。その結果、DPB1*05:01はスギ発症の責任遺伝子であり、HLA-DPB1*02:01とHLA-DPB1*02:02はスギ花粉症に防御的に働く遺伝子であった。さらにHLA-DPB1の遺伝子多型解析を行うと、69番Glu、 84-87番Gly-Gly-Pro-Met 、170番Thr、205番Valの場合、スギ花粉症発症に防御的であった。ApoA4は舌下免疫療法で誘導される因子であるが、ヒト誘導型肥満細胞においてもカルシウム放出ヒスタミン遊離を抑えることができるかどうか検討した。その結果、この系では、ApoA4はヒスタミン遊離を認めなかった。同様にスギ花粉症患者での網羅的解析で見出したCST-1、Intelection-1についても検討したが、明確なヒスタミン遊離抑制作用を証明することはできなかった。舌下免疫療法においては、口腔粘膜の樹状細胞が重要な役割を果たす。この樹状細胞を刺激すべく短鎖CpG-DNAから6本のCpG-DNAを組み合わせた多脚構造様核酸:Hexapodna(hexa polypod-like structured nucleic acid)とスギ抗原(Cryj1)を組み合わせたものを作成した。マウスに注入すると組織に長時間貯留し、リンパ節への移行と貯留も有意に高いことが判明した。またこのHexapodnaは、通常の抗原刺激(Cryj1)で起こるヒスタミン遊離を抑えることが判明した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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