研究課題/領域番号 |
26293411
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小野 高裕 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30204241)
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研究分担者 |
山本 雅章 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (00508682)
小島 美樹 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20263303)
小久保 喜弘 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (20393217)
関根 伸一 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (70506344)
高阪 貴之 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (40755360)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 口腔健康 / 咀嚼 / 生活習慣病 / メタボリックシンドローム / 動脈硬化性疾患 |
研究実績の概要 |
今年度は、304名の口腔内状態(機能歯数、咬合支持、歯周状態など)、咬合力、咀嚼能率について再評価を行い、初回評価から4年以上経過して再評価した受診者数は合計1004名(男性430名、女性574名)になった。この他に、初回評価も40名あり、ベースラインで2291名の受診者数となった。また、総合健診においては、身長、体重、血圧、腹囲等を計測し、血液検査を行って、結成脂質(中性脂肪、HDLコレステロール)、血糖値などを測定するとともに、生活習慣問診を行った。 これらの受診者のデータを横断的に解析し、(1)咀嚼能率に影響を及ぼす因子、(2)咀嚼能率とメタボリックシンドローム罹患の関係、(3)歯科定期受診が咀嚼能率に及ぼす影響について、論文発表ならびに学会発表を行った。 (1)に関しては、咀嚼能率に影響する因子の重回帰モデルを作成し、咬合支持域が減少することにより因子が変化することを明らかにした。(2)については、咀嚼能率の低下によってメタボリックシンドローム罹患率は高くなり、その傾向は特に70歳代において顕著になることを明らかにした。(3)については、歯科定期受診を受けている者は、受けていない者と比較して、咀嚼能率が高いことを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集において、再評価データが順調に増加しており、3年間の研究期間の2年目で1000名を超えたことから、目標とする1500名に到達する可能性が見えてきた。将来にわたって追跡調査し、解析を行っていく上で十分なデータ数になると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は研究最終年度であることから、データ収集だけでなく、縦断解析を行い、4年以上の期間における口腔健康の変化が、生活習慣病の罹患と動脈硬化性疾患発症のリスクに与える影響について解析していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、物品費の支出が当初計画を上回ったが、それ以上に人件費・謝金ならびにその他(外注検査委託)の支出が計画を下回っていたためと考えられる。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、研究最終年度にあたり、データ解析と外注検査によるバイオマーカー解析をより多く行う予定である。そのための謝金や外注検査委託費用として有効に利用したい。
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