研究課題
基盤研究(B)
口腔健康と動脈硬化性疾患のリスクとの関係を探るために、無作為に抽出された50-70歳代の都市部一般住民を対象とした基本健診と歯科検診を行った結果、男女ともに歯周病とMetSとの間に有意な関連があることが示された。また、MetSの構成因子数を4つ以上有する者は、有さない者と比較して男性では2.27倍、女性では1.76倍歯周病を有するリスクが高いことが明らかとなった。一方、咀嚼能力が低下した群では、MetSの罹患率が高くなり、特に70歳代においてその傾向が顕著になった。以上より、中年齢~高齢期において歯周病と咀嚼能力の低下を防ぐことは、動脈硬化性疾患の予防に役立つ可能性が示唆された。
歯科補綴学