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2015 年度 実績報告書

口腔癌再発を導く骨髄CD11b+単球細胞の分化機構とその役割

研究課題

研究課題/領域番号 26293431
研究機関横浜市立大学

研究代表者

來生 知  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30545059)

研究分担者 藤内 祝  横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50172127)
谷口 英樹  横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70292555)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード癌再発
研究実績の概要

本研究では、放射線照射後に再発する口腔がんにおいて誘導される骨髄由来CD11b+細胞がどのような分子メカニズムにおいて腫瘍内に引き込まれ、血管を形成しているかについて分子生物学的解析を行った。さらに単球からマクロファージへの分化誘導実験や精製した単球細胞やマクロファージを用いて口腔癌マウスモデルにおける解析を行い、腫瘍の再発や血管の再形成における役割およびマクロファージ分化機構との関連を調べた。本年度はマウスモデルを用いて口腔がん放射線照射後に時系列で腫瘍を摘出し免疫組織学的解析によってCD11b+細胞が照射後2週間で低酸素の拡大とともに腫瘍内に誘導され、さらにmonocyte-derived supresser cells (MDSCs) やTie2発現マクロファージの増加が認められた。マクロファージの分化機構に関してさらに詳細な解析を行ったところ、照射後の腫瘍においてM2マクロファージが誘導され、また再発モデル腫瘍においてM2マクロファージを共播種させるとより再増殖が誘導されることがわかった。M2マクロファージの役割についてマトリジェルプラグアッセイを行ったところ、M2マクロファージにより血管形成が促進されていることから放射線照射後の口腔癌において腫瘍内に誘導された骨髄CD11b+単球細胞がM2マクロファージに分化し血管の再形成を誘導することで再発が促進されていることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

口腔がんマウスモデルにおいて放射線照射後の再発において、低酸素により誘導されるCD11b単球細胞の中の一部がM2マクロファージに分化誘導され、血管の再構築に寄与していることを見出しており、順調あるいは計画以上に進んでいる。

今後の研究の推進方策

マクロファージ分化を誘導する因子を探索し、将来的な標的因子の発見につなげていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

実験計画書で予定していた低酸素チャンバー機器作成に関して当初予定していた販売価格が上昇したため購入には至らなかった。

次年度使用額の使用計画

現在も価格交渉を行っており、予算範囲内となれば購入を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 口腔癌再発・転移に関わる微小環境変化と骨髄細胞の役割2016

    • 著者名/発表者名
      來生 知
    • 学会等名
      日本口腔腫瘍学会
    • 発表場所
      横浜市開港記念会館(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-01-21
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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