研究課題/領域番号 |
26293449
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
佐藤 政枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (30363914)
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研究分担者 |
東 ますみ 兵庫県立大学, その他の研究科, 教授 (50310743)
小西 美和子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60295756)
川口 孝泰 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40214613)
力宗 幸男 兵庫県立大学, その他の研究科, 教授 (60128783)
新村 洋未 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (70315703)
前山 さやか 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10725295)
新井 麻紀子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10644552)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 遠隔看護 / 看護情報 / 医療情報 / 患者教育 / 教育用アプリ / 教材開発 / タブレット端末 |
研究実績の概要 |
本研究では、平成26~28年度の3年間で、医療・看護における情報および実践知の可視化と、情報化社会における新たな患者教育方法の構築を行う。平成26年度は、医療・看護情報の可視化に向けて、股関節専門クリニックで実践されている患者への「説明、教育、指導」内容の洗い出しと既存の教育ツールの整理を行い、その一部をタブレット端末で展開可能な教育用アプリとして開発するとともに、遠隔看護システムと連動させるための移行準備を進めた。 ■院内における患者への「教育・指導」内容の洗い出し(佐藤、小西、増原クリニックスタッフ):院内における患者への「教育・指導」内容の洗い出しと現存の教育ツールの整理を継続し、タブレット端末(iPad)を用いた遠隔看護プログラムへの移行準備を進めた。教育・指導の時期は、主に「入院前」「入院中(術前)」「入院中(術後)」「入院中(退院前)」に分類され、その内容は、脱臼予防(生活動作、自宅の環境調整)、感染対策、栄養指導、体重管理、と多岐に渡っていた。その中でもとくに、退院指導に向けた生活動作と居住環境に関する教育が占める割合が最も高く、スタッフ間の重要性に関する認識も同様であった。 ■タブレット端末用患者教育アプリの開発(担当:佐藤、小西、前山、新村、新井、増原クリニックスタッフ):上記の結果を踏まえ、まずはTHA後の安全な生活動作について、院内で実践されている動作方法の指導および退院指導パンフレット等の内容をもとに、患者教育ツールとして「THAケアネット教育用アプリ:生活動作編」を開発した。 ■遠隔看護システムの構築(担当:佐藤、東、力宗、川口、増原クリニックスタッフ):既存の「遠隔看護システム:THAケアネット」の仕様について、研究チーム内で操作性やデザイン性を検討した上でシステムの修正作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初に予定していた平成26年度の研究計画について、概ね進めることができた。本研究では、病院内で患者に提供されている看護・医療情報を可視化して、既存の「遠隔看護システム:THAケアネット」にその仕組みを付加させることで、患者および家族との共有化を進めることを目的としている。初年度は、院内で医療チーム(医師、看護師、理学療法士ら)が実践している患者への教育、指導内容を整理して、システムに組み込むことが可能な教育ツール「THAケアネット教育用アプリ:生活動作編」を開発することができた。既存の「遠隔看護システム:THAケアネット」の修正作業が予定よりも若干遅れており、「THAケアネット教育用アプリ:生活動作編」との整合性も含めて引き続き検討が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の課題としては、既存の「遠隔看護システム:THAケアネット」の修正作業を引き続き進める予定である。また、「THAケアネット教育用アプリ:生活動作編」の操作性についても評価するとともに、他の教育ツールのアプリ化についても検討を進める。そのため、介入研究の時期が当初の計画よりも若干遅れる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
タブレット端末用患者教育アプリ「THAケアネット教育用アプリ:生活動作編」の開発作業が予定よりも遅れたため、アプリの改修および、その他のアプリの開発にかかる作業が次年度への繰り越しとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額についてはすべて、タブレット端末用患者教育アプリ「THAケアネット教育用アプリ:生活動作編」の改修および、他のアプリの開発のために使用する予定である。
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