研究課題
研究目的1~4に対応して研究を遂行した。【目的1】東北大学病院および宮城県立こども病院において面接を継続し、7例にのべ12回の面接を実施した。1例目の家族へは予定していた全6回の面接を完了した。全例の1回目面接を質的に分析し、二度の外傷体験を経験した家族において、一度目の体験の際に家族の凝集性を増した場合には、それが二度目の体験における奮闘の糧となっていることを明らかにした。【目的2】①復学支援チームで作成した入院早期から退院後の経時的な「復学スケジュール」用紙を用い、復学支援を実施した。「復学スケジュール」導入前に復学した家族4例に面接調査を行いスケジュール内容を評価した。②造血幹細胞移植後フォローアップ外来を継続し、外来運営プロセスの分析から、評価指標やパンフレットの改訂を行った。また問診票の分析から、慢性GVHDが影響するQOLの側面を明らかにした。③医師・看護師の意識調査は投稿中である。小児科外来において小児慢性疾患を有する思春期患者を対象に成人移行期外来を開設、受診した15名の症例を通し移行期支援の有効性を評価した。【目的3】小児がんの啓発を目的とした授業を茨城県の高校生412名、群馬県の小学生37名に実施した。児童生徒における小児がんに関する知識は授業後概ね向上したが、学習の遅れに関する知識は向上しなかった。また、児童生徒における小児がん患者との交流への関心は授業後高まったが、授業後1ヶ月まで維持できなかった。このため、学習の遅れに関する内容の工夫、小児がん患者への関心を長期的に向上する授業形式の検討が必要である。【目的4】日本小児がん研究グループ(JCCG)臨床試験におけるQOL研究を継続した。新たに慢性骨髄性白血病への臨床試験におけるQOL研究を計画した。造血幹細胞移植を受ける両親の不安や抑うつを予測する移植前の要因は、父母間で異なることが明らかとなった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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