研究課題/領域番号 |
26293470
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
中込 さと子 山梨大学, 総合研究部, 教授 (10254484)
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研究分担者 |
野間口 千香穂 宮崎大学, 医学部, 教授 (40237871)
小笹 由香 東京医科歯科大学, 生命倫理研究センター, 講師 (40310403)
柊中 智恵子 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (60274726)
武田 祐子 慶應義塾大学, 看護学部, 教授 (80164903)
佐々木 規子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90315268)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 遺伝看護 / インストラクショナルデザイン / ARCSモデル / Advanced Practice Nurse / 周産期看護 / がん看護 / 難病看護 / 小児看護 |
研究実績の概要 |
2014年度は、現在活動している上級実践看護師(Advanced Practice Nurse;APN)である専門看護師(Certified nurse specialist;CNS)と認定看護師(Certified Nurse;CN)に対し、各専門領域の実践に役立ち、かつ患者ケアに有用な遺伝看護学実践知識を提供するためのプログラムを開発するための枠組みを作成することを目標にした。 Instructional Design and Technology;IDTの視点から作成を試みた。また3月には「実践成果が見える化」を目指し、研究メンバーで日本医療教授システム学会の併設セミナーに参加し、本研究課題とARCSモデルの統合を図る試みを検討した。 プログラムを作成するに当たっての手順として、1、現時点での周産期・がん・難病・小児領域の看護職の教育目標(出口)の明確化、2、当該領域の現状(入り口)の明確化、3、そのギャップを埋めるための構造化を図った教育プログラムを作成する。その次に4、教育法略を作成(どのような情報を提示し、どのようなアクティビティを求め、評価を行うかを検討する)、さらに5、学習環境を工夫する。 次年度は、周産期(新生児)看護領域とがん看護領域のプログラムを実施するのでそのための事前調査(入り口調査)を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プログラム基盤が明確になったので、2年目の周産期看護、がん看護領域のプログラム作成に移行できる。
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今後の研究の推進方策 |
Instructional Design and Technology;IDTの視点から作成を試みた。また3月には「実践成果が見える化」を目指し、本研究課題とARCSモデルを統合したプログラム(周産期看護領域ならびにがん看護領域)を作成し、実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度は、教育プログラム作成のための会議を密に実施した。またID理論など最新の医療教授法に関する研修に参加しつつ集中的にプログラム企画を検討した。同時に分担研究者らは自己の活動において遺伝看護実践教育を試みた。周産期領域においては日本遺伝看護学会・日本遺伝カウンセリング学会共同開催の出生前診断をめぐるケアセミナー、癌領域においては日本家族性腫瘍学会家族性腫瘍セミナー、難病領域においては日本難病看護学会公開セミナーにて看護職者への遺伝看護教育の方略を検討した。各学会の教育担当の医師やカウンセラーからの専門的知識の提供を得ることができた。 繰越額が生じた理由はID理論研修に2名の分担研究者が参加できなかったこと、新生児集中ケア認定看護師、がん看護領域の認定看護師ならびに専門看護師との会議にかかる費用が、関連学会・会議にあわせて開催することができたため、そのための支出がなかったことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
IDTならびにARCSモデルを基盤として、2つの教育プログラム(周産期看護領域、がん看護領域)を作成する。第1段階として、周産期領域(新生児集中ケア認定看護師と母性看護専門看護師)、がん看護領域(がん医療に携わる看護職)への遺伝医療への関与の程度を把握すること、遺伝医学に関する教育、倫理調整のための行動理論に関する周知度の調査を行う(10月実施予定)。丁寧な入口調査(研修前の実態把握)と出口調査(研修ゴール)を行うことにより、より有効なプログラム案を作成する。 第2段階でプログラムを実施し、評価を行う。パイロットスタディとして小規模のプログラムを2月に実施する。
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