研究課題/領域番号 |
26293480
|
研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
村嶋 幸代 大分県立看護科学大学, 看護学部, その他 (60123204)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 老年看護学 / 高度実践看護師 / プライマリケア / 大学院教育 |
研究実績の概要 |
申請者らは、全国に先駆け、2008年から大学院修士課程で、高度実践看護師として、Nurse Practitioner(以下、NPとする)を高齢者のプライマリ・ケア領域で育成してきた。今後、超高齢社会を支えるためには、NPを活用すると共に、有効性と費用効果を検証し、NP必要数等を予測シミュレーションしたうえで、エビデンスに基づく政策提言を行い、教育を構築していくことが重要である。 本研究は、超高齢社会のニーズに合わせたNPの教育と実践の発展に向けて、A.世界のNPの効果指標を狩猟し、B.日本における修了生の配置がもたらす有効性の検証および将来の予測シミュレーションを通して、C.我が国のNPに関する政策提言および過去にこれまで実施してきた修士課程高度実践看護師(NP)の教授内容を再検討し、効果的な教授内容を開発普及する基盤を創ることを目的とする。 平成26年度は、コクラン日本支部事務局国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部の大田えりか博士による、系統レビューワークショップを開催し、プライマリ・ケア領域で活動するNPのアウトカムに関する系統レビューを行い、指標を検討した。海外講師の招聘では、高度実践看護師(NP)に関する最新の状況を調査するため、New York University College of Nursingより Jamesetta A. Newland博士、韓国からはウルサン大学校医科大学臨床看護学科のチョン・ジェ・シム博士を招き、看護国際フォーラムを開催し、NP教育や研究、実践に関する最新の情報を得た。また海外調査では、米国ハワイ州においてプライマリ・ケアを提供するNPの実践および教育について視察を行い、大学院NP教育の改善に向けた知見を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画に基づき、実施できているため。
|
今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、高度実践看護師の配置がもたらす効果を検証するために調査を行う。アウトカム調査は、高度実践看護師を配置した効果について、在宅、老人保健施設、病院別に介入前後および施設比較などの調査を行う。調査に際しては、平成26年度の系統レビューや海外講師の招聘で得られた情報をもとに指標を確定する。プロセス調査は、高度実践看護師の実践アウトカムに至るプロセスを分析し、平成28年度のモデルカリキュラムの開発に活用する。また、調査データをもとに、費用効果の分析や将来予測シミュレーション等を行い、我が国のプライマリ・ケアのニーズを充足させるために必要なNP育成数を検討する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
海外の研究協力者の都合により海外調査の一部を次年度に変更したため
|
次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に使用する。
|