研究課題/領域番号 |
26293486
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
北岡 和代 金沢大学, 保健学系, 教授 (60326080)
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研究分担者 |
増田 真也 慶應義塾大学, 看護学部, 准教授 (80291285)
佐々木 恵 北陸先端科学技術大学院大学, 保健管理センター, 准教授 (10416183)
PELTOKORPI Vesa 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 准教授 (80433762)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 看護師 / バーンアウト予防 / 就業継続意思 / プロセスモデル |
研究実績の概要 |
研究の目的:若手看護師(新人-経験5年目)がバーンアウトすることなく、職場に根付き、就業継続意思を強めるための包括的なプロセスモデルを開発することである。就業継続意思を目的変数とするモデル構築をおこなうが、これまで投入されていた職務満足度あるいは組織コミットメントなどの従来の説明変数ではなく、今最も説明力があるとされている新たな概念Job Embeddedness (根付き)を取り入れたモデルを開発することである。 研究実績の概要:・文献レビュー等を通して、本研究において妥当なJE尺度を選定した。選定した尺度の翻訳作業を行った。・職場環境測定尺度を本研究において妥当な尺度とするために、構成概念、質問項目内容、項目順列、回答方法、等の再検討を行った。・職場環境測定尺度の改訂版の質問紙を作成した。・仮説モデルの理論的検討:予備調査に盛り込む調査項目・内容、測定尺度等を検討した。・仮説モデルの実際的検討:予備調査に用いる測定尺度の最終決定をした。・予備調査に係る準備・作業を早め、予備調査を実施した。 研究成果の発表:2014年6月日本精神保健看護学会第24回学術集会、9月20th International Network for Psychiatric Nursing Research、11月第34回日本看護科学学会学術集会において、本研究の研究成果の一部を発表した。さらに、2014年9月第24回日本産業衛生学会産業医・産業看護全国協議会が開催したシンポジウムに招待され、本研究の研究成果の一部を活用して発表した。11月にはベトナムHaiphong医科薬科大学が開催した看護シンポジウムに招待され、同様のことを行った。2015年2月日本産業衛生学会・第56回産業精神衛生研究会に招待され、本研究の研究成果の一部を活用して特別講演を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成27年度に実施予定であった予備調査を平成26年度に実施することができたためである。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の研究実施計画は、平成26年度に実施できた予備調査からのデータを用いて、Job Embeddedness (JE)尺度の翻訳版の検討と完成、職場環境測定尺度の改訂版の検討と完成、JEモデルと職務満足度及び組織コミットメントを用いた既存モデルの比較分析をすることが主な内容となっている。しかし、それらの分析と検討がスムースにできた場合は、次の段階の本調査の準備等を計画より早めて行うことができる可能性が出てくる。 今後の研究の推進方策として、研究代表者と分担者間で頻繁に会議(メール会議含む)等を持ち、各自の役割を決めて、データ分析と検討を行っていく。また、予備調査で用いたWeb上調査が予想以上に効果的であったことから、本調査の実施方法について再検討を行い、より効果的に行えるように準備する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者Peltokorpiは昨年インド出張中に交通事故の被害者となり、重大な障害を受け、療養を余儀なくされた。そのため、研究分担者としてメール等を通じて役割は果たせたが、国外学会参加が不可能となり、また研究関連の物品購入にも支障をきたしたためである。増田真也は購入予定の物品をタイミングよく、注文することができない状況が生じたためである。
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次年度使用額の使用計画 |
研究分担者Peltokorpiについては、国外旅費は今年度分に値する額とし、次年度として計画していた予算を大きく減額して、変更する。なお、次年度から、復職できる見込みである。増田真也は次年度に当該物品を購入する計画である。
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