研究課題/領域番号 |
26293489
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
荒木田 美香子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (50303558)
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研究分担者 |
大谷 喜美江 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (30507843)
谷 浩明 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (50188372)
青柳 美樹 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (60334976)
大塚 敏子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80515768)
山下 留理子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (90380047)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 看護学 / 公衆衛生看護学 / 産業保健 / 費用対効果 / 保健指導 |
研究実績の概要 |
高齢化に伴い「糖尿病が強く疑われる人」と「糖尿病の可能性が否定できない人」が増加し、より若い年代からの予防対策が必要である。しかし、糖尿病予防と関係の深いメタボリックシンドローム予防・改善を目的とした特定保健指導の積極的支援の価格に代表されるように保健指導には1件約3万円程度の費用がかかり高額である。対象者の特性をセグメンテーションしたうえで効果的かつ効率的に保健指導を提供するためのエビデンスが求められている。そこで、本研究はメタボリックシンドロームのリスクファクターを持つ30歳代から60歳代までの男女を対象に特性に応じた費用対効果の高い保健指導を提案することを目的とする。 平成27年度は協力企業内で100名を対象に3カ月間にわたる保健指導を春と秋に分け実施した。保健指導はグループで行い、参加者が目でみええる複数の計測(体の歪み、肺年齢、血糖値、血管年齢、体組成)を取り入れると共に、運動と食事指導、行動計画の確認を行った。保健指導の結果として、体重および腹囲においては減少効果が見られたものの、血圧の変化は認められなかった。また、喫煙行動の変化も統計的に効果は無かった。年代別の体重減少量の費用対効果は30歳代の方が良い傾向が認められた。セグメンテーションョンに影響する要因は引き続き検討を行う。 平成28年度においても協力企業で春と秋に150人程度の保健指導実施する予定であるため、体重減少に加え、高血圧者に特化し、血圧の低下を目的としたプログラムを実施し、効果および費用対効果を検討する。また、平成27年度の調査では確認が不十分であったと思われる生活習慣病の知識についても調査項目に加えていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度のデータによるセグメンテーションがまだ終了していないため、やや遅れていると考えている。しかしながら、昨年度は100名に対して保健指導が実施できていること、また平成28年度の実施も決まっていることより、当初の目的を達成できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は保健指導の展開においてつぎの3点を重点的に実施する。まず、血圧の低下に影響が期待される教育プログラムを開発・実施し、評価する。また、保健行動の意慾(行動変容ステージ)により保健指導の投入量の異なる保健指導を実施し費用対効果を検討する。更に3年間の成果を取りまとめ個人特性に配慮した効果的効率的な保健指導を提案する。また、初年度に体重の季節変動について文献検討を行っており、総説としての成果発表をめざす。
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次年度使用額が生じた理由 |
主に運動指導を担当する研究分担者の参加が日程的に困難であったため、活動費(旅費等)が未使用となってしまった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度の保健始動の実施特に運動指導の実施に際して、使用予定である。また、学会発表を予定しており、その参加費・旅費として使用予定である。
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