研究課題/領域番号 |
26300012
|
研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
丸山 淳子 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (00444472)
|
研究分担者 |
西崎 伸子 福島大学, 行政政策学類, 教授 (40431647)
八塚 春名 日本大学, 国際関係学部, 助教 (40596441)
中村 香子 京都大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (60467420)
松浦 直毅 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (60527894)
岩井 雪乃 早稲田大学, 付置研究所, 准教授 (80507096)
目黒 紀夫 広島市立大学, 国際学部, 講師 (90735656)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | アフリカ / 観光 / 住民参加 / 文化 / 自然保護 / 開発 / 土地問題 / プロジェクト |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、地域社会の持続的開発のための「万能薬」として急速に普及している「住民参加型観光(コミュニティ・ベイスド・ツーリズム)」が、アフリカ各地の少数民族(マイノリティ)の直面する問題解決にいかに寄与し、一方で新たな問題を生じさせているのかを、地域間比較によって解明し、観光業からの離脱・再接続さえも可能な弾力性のある「住民参加型観光」の新たなあり方を検討することである。 本年度は、アフリカの対象地域で、少数民族コミュニティにおける現地調査が実施された継続的な調査によって、個々人やコミュニティごとの観光への参加・非参加の動態が明らかにされるとともに、政治経済状況の影響をうけて変動する観光業に対しては、そこへ<接続/離脱/再接続>できるような柔軟なかかわり方を続けることが、生活基盤を維持するためにも重要であることが確認された。また地域間比較の焦点として、南アフリカ・ボツワナにて共同で現地調査を実施し、地域の歴史的背景、民族構成などの異同が住民参加型観光に与える影響についても知見を得た。 これらの成果は、アフリカ学会にて、本研究の分担者らでフォーラムを組み、関連ポスター発表とあわせて報告され、活発な議論が交わされた。また観光学術学会においても、研究成果が発表され、アフリカ観光の特徴が議論された。さらに南アフリカにおけるワークショップにおいても、現地の研究者および少数民族コミュニティの出身で観光業にたずさわる人々らとの議論を深めることができた。 また計4回で研究会を開催し、研究分担者間で研究成果を共有し、比較検討を進めるとともに、成果出版に向けた議論も進んだ。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査は順調に進み、成果の発表も順次進めている。ただし現地で現在進行形の観光現象の進展状況をふまえたうえで論文を執筆する必要が生じたため、研究期間を1年延長した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、最新の資料の調査分析を進め、分担者との議論を通じた比較検討のうえ、最終的な成果発表につなげることを目指す。
|
次年度使用額が生じた理由 |
現在進行中の観光現象について継続調査が必要となり、それをふまえたうえで当初、予定されていた論文投稿をすることになったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
調査及び調査によって得られた資料整理、論文執筆にかかわる経費として使用する予定である。
|