研究課題/領域番号 |
26300013
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
今村 薫 名古屋学院大学, 現代社会学部, 教授 (40288444)
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研究分担者 |
斎藤 成也 国立遺伝学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (30192587)
石井 智美 酪農学園大学, 農学生命科学部, 教授 (50320544)
星野 仏方 酪農学園大学, 農学生命科学部, 教授 (80438366)
風戸 真理 北星学園大学短期大学部, その他部局等, 講師 (90452292)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 中央アジア / ラクダ / 生態学 / 遺伝学 / 畜産学 / 文化人類学 / 民俗学 / 考古学 |
研究実績の概要 |
カザフスタンにおけるヒトコブラクダとフタコブラクダ、それらの雑種を対象に研究を進めた。その結果、これらの気候条件におうじた分布、遺伝的な違い、生態学、行動学的特徴、乳量と品質などの畜産学的特徴について解明できた。分布については北緯45度を堺に北にフタコブラクダが、南にヒトコブラクダが飼育される傾向がある。 1.リモートセンシングによる結果から、ラクダは、他の家畜(ウマ、ヒツジなど)と競合しない場所を牧草地に選んでいることがわかった。また、ラクダが食べる植物種は多様で、草丈の高いものをまばらに食んでいる。つまり、生態系へのインパクトが小さい。酪乳の点から見ても、ラクダは、搾乳期間が2年間で18か月も続くという驚異的な動物である。つまり、仔ラクダを出産(3月~4月)後、授乳中に次の仔を妊娠し(交尾期1月~3月)、妊娠6か月までうえの仔ラクダに授乳し、同時に搾乳可能だという。 2.ラクダの発酵乳酒の経済的価値が上がったことにより、雑種が作られている。乳量の多いヒトコブラクダに、寒さに強いフタコブラクダを掛け合わせることで、両者の長所を兼ね備えた雑種を作ろうという動きである。私たちは、カザフスタン全土のラクダのDNAを採取し、遺伝学の専門家を中心に分析した。現在はミトコンドリアDNAの分析結果だけが出ているが、見かけがヒトコブのものでも、MtDNAはフタコブ、また、その逆の個体もあった。このことから、雑種が作られた歴史は相当に古いと考えられる。 3.この100年のカザフスタンにおけるラクダ飼育は、伝統的な遊牧からソ連時代を経て、現在、市場経済の中でラクダ牧畜がおこなわれている。この結果ラクダ牧畜経営には、季節移動をともなう家族経営、町におけるラクダの庭飼い、数百から千頭規模の企業経営など、さまざまな経営形態が共存している。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額が生じた理由 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額の使用計画 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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