研究課題/領域番号 |
26300015
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研究機関 | 総合地球環境学研究所 |
研究代表者 |
石山 俊 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (10508865)
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研究分担者 |
宮嵜 英寿 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (30455232)
坂井 真紀子 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 准教授 (70624112)
荒木 良一 京都大学, 理学研究科, 特定研究員 (00530841)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 生業複合 / 生業多様化 / 移住 / 出稼ぎ / 穀物農業 / 灌漑 / 牧畜 |
研究実績の概要 |
平成27年度は現地調査、資料収集および研究会を開催し、研究を進捗させた。その成果は、4本の査読付き論文、学会、シンポジウム、招待講演等の12回の研究発表、3冊の書籍に結びついた。 これらの研究成果は、テーマの基礎部分をなす気候の極端化(連携研究者:門村浩)および気候極端化に対応するための生業レベルでの在来知を中心にしたものである。インド、ザンビア、ブルキナファソにおける牧農複合、極端気候下における生業の多様化と移住・出稼ぎという問題に加えて、農学分野の研究者の参加により、生業レベルでの対処法構築についての研究が進捗した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでのところおおむね順調に研究が進んでいる。しかし西アフリカにおける治安状況悪化のため、研究の進捗がやや遅れている。それ以外の地域での研究においては、インドでの気候の極端化と「溜池灌漑」の衰退および出稼ぎ労働の増加、タンザニアにおける気候変動に対する生業レベル、相互扶助による対応と援助の役割、アルジェリア・サハラにおける気候極端化とナツメヤシ灌漑農業の変容の関係などについての現地調査と調査成果のまとめが進行している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの現地調査は、インド、タンザニア、アルジェリアを中心におこなれてきた。調査予定地であった、ブルキナファソ北部は治安状況の悪化によって、調査を十分におこなうことはできなかった。今年度は研究最終年度であり、地域間比較が可能な調査データをより多く収集するために、ザンビアにおいて集中的な調査を行う予定である。またインド、タンザニア、アルジェリアにおいても補足的調査をおこなう。また研究成果の統括のために最低2回の研究会をおこない議論をまとめる。上記のプロセスを勧めながら研究成果の積極的な公開をおこなっていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査予定地の1つであったブルキナファソ北部の治安が悪化したため、現地調査を延期したことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度も引き続き西アフリカの治安状況に関する情報を収集しながら現地調査の可否を検討する。調査が困難と判断された場合は、インド、ザンビアにおける現地調査に使用する。
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