研究課題/領域番号 |
26301027
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
安井 友康 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00260399)
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研究分担者 |
千賀 愛 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10396335)
山本 理人 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80312429)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 国際情報交換 / ドイツ / 障害者 / 障害児 / 余暇 / スポーツ / 教育 |
研究実績の概要 |
国連の障害者権利条約批准後、インクルージョンが進むドイツにおける学校と余暇・スポーツ支援の状況や関係について調査を行った。本年度は研究計画に基づき、ドイツの障害児者の余暇・スポーツに関わる近年の取り組みについて、ドイツの大学関係者から聞き取りならびに情報の収集を行った。さらにベルリン市州ならびにニーダーザクセン州の学校におけるインクルージョンの進展経緯に関する調査ならびに余暇、スポーツに関わる実際の取り組み状況についての情報収集を行った。その他「心理-運動法」について、トランポリン運動などを含めた実際の支援や指導者育成機関に関し、ドイツにおける取り組みについての調査を行った。 これらの情報の一部については、論文「ドイツ・ニーダーザクセン州における特別支援学校のセンター的機能の拡大-インクルージョンの実践事例から-、(安井友康・千賀愛、北海道教育大学紀要教育科学編、65(2)、55-71、2015)」として公表した。また「ドイツにおけるインクルージョンとスポーツ授業の展開(安井友康、山本理人、千賀愛、日本アダプテッド体育・スポーツ学会・医療体育研究会、第16回合同大会)」として学会報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ベルリン市州の調査インクルージョン教育の先進校における体育・余暇・地域生活の観察、教師・関係者へのインタビュー、卒業後の移行の状況などについて調査を行った。またベルリン市内における余暇・スポーツ活動およびクラブ組織の調査についての調整を行った。 ニーダーザクセン州の調査として、地域スポーツ・余暇活動の実施状況に関する調査とその事前調整、学校から地域のスポーツへの移行に向けた支援に関する情報収集と担当者へのインタビュー、福祉機関と特別支援学校の授業観察・記録、教師・関係者へのインタビュー、スポーツ支援に関する観察調査などをおこない、資料を得ることができた。 またインクルージョンへの転換に伴う州教育法および各学校のカリキュラム分析・ヤーヌシュコジャック支援学校における学校機能の変化についての資料を収集するなど、ほぼ予定通りに調査が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
ベルリン市州のドナースマーク余暇活動支援センターや旅行支援、就労支援機関の調査などを行うとともに、ベルリン市州の特別支援学校におけるスポーツ授業や地域スポーツとの連携などについて現地調査を行う。 さらにニーダーザクセン州において、余暇・スポーツ支援を行う福祉法人の調査を行う。またリンデン特別支援学校において、学校内での余暇活動への取り組みと地域の余暇・自立活動支援との関係について調査分析を行う。 また成果報告として、ドイツの活動、およびそこから得られた資料を基に実施している身体活動支援(トランポリン運動)の状況や余暇支援に関して報告を行うとともに、スポーツ・余暇支援に関するドイツの特別支援学校の機能変化などについて論文執筆を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査に使用する消耗品の最終的な費用が予定額よりも割安となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度の調査にともなう旅費ならびに記録メディアの費用に参入して使用する。
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