研究課題
基盤研究(B)
本研究を通して、社会主義国の政治・社会状況に沿った「アカデミック・フリーダム」の考え方が、両国において徐々に進行していることが明らかとなった。それは先進国の大学におけるアカデミック・フリーダムとは意味が異なり、社会主義体制や共産党支配を許容する範囲において、一定程度の「学ぶ自由」「教える自由」「研究する自由」を認めるものである。この点は学問分野によって温度差があり、自然科学分野においては柔軟に、人文・社会科学分野においてはより慎重な姿勢である。学内党委員会の機能は「政治統制の機関」から構成員間の「既得権益の利害調整機関」および「大学の基本的な方向性」を示す機関へと変容しつつある。
比較教育学