研究課題/領域番号 |
26303017
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
城所 哲夫 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00282674)
|
研究分担者 |
永井 史男 大阪市立大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (10281106)
知花 武佳 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10372400)
加藤 孝明 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30251375)
瀬田 史彦 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50302790)
松行 美帆子 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 准教授 (90398909)
志摩 憲寿 東洋大学, 国際地域学部, 准教授 (90447433)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | アジア都市 / 都市構造 / 気候変動 / 空間適応 / 空間ガバナンス |
研究実績の概要 |
(1)アジア大都市圏における気候変動適応型都市構造の観点からみた諸課題の整理 対象国の都市化状況、自然災害リスク評価、気候変動影響リスク評価、関連制度・計画・政策についての最新の情報を、文献、政策文書、統計、GISデータ、現地政府担当官・専門家ヒアリング等を通じて、フィリピン、タイ、ベトナム、バングラデシュを中心に、各国における最新の研究、政策・制度展開を踏まえ、その展開過程を比較・整理した。 (2)都市空間の変容と気候変動下の空間リスクとの関係の解明 アジア都市の空間変容と自然災害リスクとの関係を、とくに気候変動適応の観点からリスクの高い洪水・浸水に焦点をあてて、ホーチミン市(ベトナム)、マニラ市・セブ市(フィリピン)、バンコク(タイ)、チッタゴン(バングラデシュ)について、データ整理と分析を行った。 ①気候変動影響に関する既往の情報を整理したうえで、周辺の地形条件を解析することで氾濫リスクの高い地域を特定し,起こりうる氾濫形態を検討した。 ②今後の気候変動の影響、都市化動向や人口分布の変化予測、社会的脆弱性評価(とくに一般市街地かインフォーマル市街地かを考慮する)、ハード面での対応力の強化方策をもとに洪水リスク評価を行う。この際、各都市の立地するデルタの形状や地形特性の相違,地域住民の土地利用形態とその変遷の相違について、チッタゴン市(バングラデシュ)の土砂災害危険地区を対象として分析を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りの事例都市での調査の進展を得ている。
|
今後の研究の推進方策 |
事例都市でのデータ収集と分析を進めるとともに、気候変動適応型都市構造のシナリオを、1)堤防等ハード整備のパターン、2)コンパクトシティ政策(用途混合型土地利用政策、公共交通利用、集約型まちづくりの推進、災害危険地域の環境改善あるいは撤退等)、3)居住政策(住環境改善、適正住宅供給、移転対策等)、4)グリーンインフラストラクチャー整備政策(緑地保全、ヒートアイランド抑制、軌道型都市交通整備、都市農業の促進、低炭素まちづくりの促進等)の組み合わせのもとで構築し、それらのシナリオについての気候変動の影響についての評価分析を行うことを予定している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
予定していた海外調査の一部が、相手国協力研究者との予定が折り合わず、次年度に繰越とせざるをえなくなったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
予定通り、海外調査を実施する。
|