アラスカ南部のキーナイ半島を中心とする地域、デナリ国立公園の南部の内陸部における海外調査を実施した。4地点における植物採取を行い、ミネズオウやエゾツツジなど日本列島にも共通して分布する高山植物(計35種)から、DNA解析に使用する試料を収集した(計419サンプル)。海外調査に加え、これまでの調査及び本年の調査で収集した試料からDNAを抽出し、核遺伝子における遺伝的多様性を解析した。本年度はアオノツガザクラに力を入れて解析を進め、日本列島の中部地方・北海道中部及び北海道東部からアラスカまでの3つの遺伝的グループに分かれることが明らかとなった。この成果は2017年3月の植物分類学会で口頭発表した。
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