モンスーンアジア農村地域の持続的発展と比較農村計画学の確立

2017 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 26304034
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 山路 永司 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (10143405)
• 研究分担者: 水野 啓 京都大学, 地球環境学堂, 特定准教授 (10260613) ; 服部 俊宏 明治大学, 農学部, 専任准教授 (10276165) ; 橋本 禅 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20462492) ; 中塚 雅也 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (40432562) ; 清水 夏樹 京都大学, 森里海連環学教育ユニット, 特定准教授 (40442793) ; 山下 良平 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40515871) ; 星野 敏 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (60192738) ; 三宅 康成 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (60262755) ; 九鬼 康彰 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (60303872) ; 中島 正裕 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80436675) ; 武山 絵美 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (90363259)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2018-03-31
• キーワード: モンスーンアジア / 農村計画 / 土地利用制度 / コミュニティ計画 / 農村ツーリズム / ６次産業化

研究実績の概要

モンスーンアジア地域における農村空間は、農業生産および生活の両面において危機的な状況に直面している。そこで、普遍性のある新たな比較農村計画学を確立することを目的として、国別およびテーマ別の調査および考察を行った。
(1)日本、中国、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、ベトナムを対象に、各国の農村計画の「制度」について、文献調査・現地調査を行い、その差異を考察した。(2)各対象国における農村計画および農村整備の事例について、文献調査・現地調査を行なった。とくに台湾およびベトナムの土地利用転換の実態を把握した上で、土地利用政策の特徴や課題をとりまとめた。(3)農村活性化の有力な手段として、農村ツーリズムがあるが、中国の農家民宿、台湾のエコツーリズム、日本の棚田オーナー制度を詳細に調査した。(4)農村ツーリズムにおいては海外からの来訪者にも期待しており、日本の農村におけるインバウンド観光について、詳細な事例調査および考察を行った。(5)農村活性化をサポートする政府の支援として、台湾の振興施策の精査、インドネシアの地方分権化施策と高額の補助金、マレーシアのブランド化支援、および世界各国の農村環境政策比較を行った。
これらの研究の進展を踏まえ、平成29年12月に開催された農村のレジリエンスと持続性をメインテーマとするシンポジウムにおいて、農村計画の新しいパラダイムを提示し、各国からの参加者と議論した。新パラダイムを提示することは、本科研の最終目標であり、その構築に迫ることができた。
以上の個別研究および総括的議論をベースに、最終年度の３月に、とくに台湾と日本の制度と事例とを深く比較考察するために、研究会を開催し、本科研を総括した。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

29年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Fostering biocultural diversity in landscapes through place-based food networks: a “solution scan”of European and Japanese models (2018)
  • 著者名/発表者名: Tobias Plieninger, Ryo Kohsaka, Claudia Bieling, Shizuka Hashimoto, Chiho Kamiyama, Thanasis Kizos, Marianne Penker, Pia Kieninger, Brian J. Shaw, Giles Bruno Sioen, Yuki Yoshida and Osamu Saito
  • 雑誌名: Sustainability Science 巻: 13 ページ: 219-233
  • DOI: 10.1007/s11625-017-0455-z
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] 中山間地域のレジリエンス向上のあり方を考える－農地保全における地理空間情報の有用性― (2018)
  • 著者名/発表者名: 中島正裕
  • 雑誌名: 測量―地理空間情報の科学と技術― 巻: 68 ページ: 6-11
• [雑誌論文] 地域おこし協力隊員の活動とパーソナルネットワークの関係性に関する研究―新潟県十日町市を事例として― (2017)
  • 著者名/発表者名: 桒原良樹・中島正裕
  • 雑誌名: 農村計画学会誌 巻: 36 ページ: 223-228
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 大学生の地域連携活動による地域力向上の効果測定 (2017)
  • 著者名/発表者名: 柴崎浩平， 横山円香，中塚雅也
  • 雑誌名: 農業経済研究 巻: 89 ページ: 197-202
  • 査読あり
• [雑誌論文] 地域おこし協力隊員の地域コミットメントの特性：定住意向との違いに着目して (2017)
  • 著者名/発表者名: 柴崎 浩平，中塚 雅也
  • 雑誌名: 農林業問題研究 巻: 53 ページ: 227-234
  • DOI: 10.7310/arfe.53.227
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 「食べる通信」の運営実態と展開要因 :生産者と消費者を繋ぐ新たなプラットフォームの可能性 (2017)
  • 著者名/発表者名: 眞鍋 邦大，中塚 雅也
  • 雑誌名: 農村計画学会誌 巻: 36 ページ: 258-263
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 地域固有農産物の開発プロセスにおける主体間関係 :大和の伝統野菜「結崎ネブカ」を事例として (2017)
  • 著者名/発表者名: 國吉 賢吾，中塚 雅也
  • 雑誌名: 農林業問題研究 巻: 53 ページ: 92-98
  • DOI: 10.7310/arfe.53.92
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 台湾における住民参加型グリーンツーリズムの発展と法制度－震災復興地域における中山間集落を事例に－ (2017)
  • 著者名/発表者名: Wanhui HUANG・清水夏樹
  • 雑誌名: 農村計画学会誌 巻: 36 ページ: 229-234
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 京都府下の農家民宿におけるインバウンドの実態に関する研究 (2017)
  • 著者名/発表者名: 岩崎萌汰，清水夏樹，星野敏，鬼塚健一郎
  • 雑誌名: 農村計画学会誌 巻: 36 ページ: 235-241
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] インドネシア、韓国、日本におけるラーバンエリアの土地利用計画 (2017)
  • 著者名/発表者名: 山路永司、エルナン・ルスティアディ、ソンヨンホン
  • 雑誌名: 農村計画学会誌 巻: 36 ページ: 189-192
  • オープンアクセス / 国際共著
• [学会発表] Citizens' aversive impression of the expansion of solar panels and desirable process (2018)
  • 著者名/発表者名: Ryohei Yamashita
  • 学会等名: ETIC/RSET/SPSD Symposium 2018 in Kanazawa
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Land use system in Nepal and its effect on agriculture development. (2018)
  • 著者名/発表者名: Pun, I. and Hattori, T.
  • 学会等名: Rural Planning Association Spring Meeting
• [学会発表] A Study of Intention of the Migration based on the Regional View Assuming the Nankai Megathrust Earthquakes:Focusing on the Regional View about Safety and Resilience (2017)
  • 著者名/発表者名: Ryohei Yamashita
  • 学会等名: Japan-Korea Rural Planning Seminar in Kumamoto
  • 国際学会
• [学会発表] 地域おこし協力隊員と地域住民の間でのインフォーマルな関係の構築の阻害要因とその解決方法 (2017)
  • 著者名/発表者名: 桒原良樹・中島正裕
  • 学会等名: 平成29年度農業農村工学会大会講演会
• [学会発表] 農村地域の内発的発展に向けた住民の地域愛着に影響を及ぼす要因 ―山口県長門市俵山地区を事例として― (2017)
  • 著者名/発表者名: 新里 早映、中島 正裕、ルーク ディリー、安藤 光義
  • 学会等名: 農村計画学会2017年度春期大会学術研究発表会
• [学会発表] Urban lifestyle and agriculture: Public projects and policy in Kyoto”, (2017)
  • 著者名/発表者名: Natsuki Shimizu
  • 学会等名: International Multidisciplinary Symposium in Comparative Urban Studies, Trinity College Dublin, Trinity Centre for Asian Studies
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] A Study on the Tea Farming Types for Considering Sustainable Local Resource Management on the Yamato-cha, Nara Prefecture (2017)
  • 著者名/発表者名: Yoshika Yamamoto and Natsuki Shimizu
  • 学会等名: HUST & KU International Symposium on the Education & Research of the Global Environmental Studies in Asia, Hanoi, Vietnam
  • 国際学会
• [学会発表] Overview of Rice Production Practices in Nepal and Future Challenges (2017)
  • 著者名/発表者名: Pun, I., Hattori, T., Yamaji, E., and Niraula, B.
  • 学会等名: Sharing the Learning and Lessons, Newcastle University
  • 国際学会
• [学会発表] Reconstruction of Rural Resilience and New Direction of Rural Planning (2017)
  • 著者名/発表者名: Satoshi Hoshino
  • 学会等名: Japan-Korea Rural Planning Seminar in Kumamoto
  • 国際学会 / 招待講演
• [図書] 移住者の実態からみる都市農村関係論 (2018)
  • 著者名/発表者名: 齋藤朱未・山下良平
  • 総ページ数: 153
  • 出版者: 北斗書房
  • ISBN: 978-4-89467-348-9
• [図書] 地域固有性の発現による農業・農村の創造 (2018)
  • 著者名/発表者名: 中塚雅也
  • 総ページ数: 207
  • 出版者: 筑波書房
  • ISBN: 978-4-8119-0532-7
• [学会・シンポジウム開催] International workshop "Comparative Study of Agricultural and Rural Policy : focusing on Taiwan and Japan" (2018)