これまでに、アレルギー性鼻炎の症状発現に3つの細胞内シグナルとその下流の疾患感受性遺伝子(ヒスタミンH1受容体遺伝子、IL-9遺伝子、及びIL-33遺伝子)の発現亢進が関与することを見出した。抗アレルギー作用を有するアユルベーダ医薬のうち、Tephrosia purpureaから単離・同定したヒスタミンH1受容体遺伝子発現抑制化合物4-methoxybenzofuran-5- carboxamide (MBCA) 及びその異性体についてその抗アレルギー活性について検討した。その結果、これらの化合物が前年度に報告した、ヒスタミンあH1受容体遺伝子やIL-4、IL-5、IL-9遺伝子だけでなく、IL-33遺伝子発現も抑制することが明らかとなった。また、さらなるアユルベーダ医薬のスクリーニングにより、強いIL-9遺伝子発現抑制活性を有するいくつかのアユルベーダ医薬を見出した。
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