研究課題/領域番号 |
26305005
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
塚本 佐知子 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (40192190)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 薬用資源 / 調査研究 / 海洋生物 / 植物 / 微生物 |
研究実績の概要 |
平成27年9月21~29日、インドネシアのサムラトランギ大学との共同研究として、Mahawu山、サムラトランギ大学キャンパス、および、Likupang Marine Station(サムラトランギ大学施設)において100種類の薬用植物を採集した。採集は植物学者の助言を参考にして行った。特にLikupang Marine Stationは、市街地から離れた所にあるため、病気や怪我の際に直ちに医者にかかることができない。そこで昔から、住民は自分の庭に薬草を植えて活用してきたので、多くの薬用植物を入手することができた。採集した薬用植物はサムラトランギ大学でエタノール抽出し、抽出液を日本に持ち帰った。9月に持ち帰ることのできなかったサンプルは、2016年2月4~9日にインドネシアに行き、持ち帰ってきた。そして、熊本大学の研究室においてスクリーニング用サンプルを調製し、スクリーニングを行っている。平成27年度の研究成果は、4報の原著論文と12件の学会発表により報告した(「13. 「研究発表」参照」)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでにインドネシアで採集した海洋生物の抽出物から、新規構造を有する化合物や医薬シーズとして有望な化合物を単離し、「9. 研究実績の概要」や「13. 研究発表」に示す通り、成果を出すことができたので、「(2) おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
「9. 研究実績の概要」や「13. 研究発表」に示す通り、これまでの研究は順調に進展している。今後も、各種生物活性試験の結果を参考にして、有望な生物資源については量を増やすため本年度も採集を行う。GPSで正確な採集場所を記録しているので、同じポイントでの採集が可能である。また、新たに採集した薬用植物についてもスクリーニングの結果を参考にして、薬用成分を精製し構造を明らかにするとともに、作用機序を解明する。
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次年度使用額が生じた理由 |
9月にインドネシアに行った際、助教が大学内の競争的資金を獲得したので、旅費が当初の予定よりも1名分少なくなった。そのため、次年度使用額(148,912円)が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額(148,912円)は、今年度の旅費あるいは消耗品として使用する予定である。
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