研究課題
本研究では稀少肺疾患である骨髄異形成症候群(MDS)に合併した続発性肺胞蛋白症(sPAP)の臨床像および予後不良因子を解明するための国際共同研究を行ってきた。1)初年度:肺胞蛋白症(PAP)の調査グループが存在する日本・欧州(ドイツ、イタリア)の呼吸器内科医で本対象疾患の調査項目を議論し、解析評価項目を決定した。2)次年度:対象となる基礎疾患のMDSについて血液内科医との合同カンファレンスを行い、前年度に決定した評価項目について議論した。欧州でのMDS-NetWork代表者であるデュッセルドルフ大学のGerming教授と国際会議を設け欧州NetWorkを通じた調査依頼を行った。また国内では長崎大学血液内科教室の宮崎教授と日本血液学会(血液内科医)を通じての全国調査依頼を行った。全国血液研修495施設にアンケートを郵送し、261施設から回答(回収率52.7%)いただいた。32施設(12.2%)に47例のsPAPが抽出された。3)最終年度:欧州MDS-NetWorkを通じてMDS-sPAP調査を行った。血液専門137施設へのアンケート調査で血液内科医からの回答はsPAPわずか3例のみであった。欧州EuroPAP-NetWorkのデータも含めてもわずか5例のみと国内調査結果に比して著しく稀少疾患であることが明らかとなった。MDS-sPAPが稀少であるよりも確定診断されていない症例が多い可能性が高い、その理由としては認識度が低く十分に鑑別精査されていないことが挙げられる。それゆえ稀少疾患としてのMDS-sPAPの認知を啓蒙することが最優先となり、ホームページを作成し情報公開を進めている。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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