研究課題
我々はクロイツフェルト・ヤコプ病(CJD) の患者髄液中の超微量の異常プリオン蛋自の検出に世界で初めて成功した。 この技術を改良・臨床応用し、CJD髄液診断の精度を後向き及び前向き研究にて検証する。 プリオン病の完治の可能性を秘めた治療薬の報告が数多く報告され,治療介入試験が開始されている。 治療研究を視野に入 れ、技術革新によりプリオン病の早期診断法・プリオン病の病態マーカーの確立を研究目的とする。 さらに我々は急速進行性認知症の研究を世界的研究グループに参加し、 プリオン病の髓液研究のトップランナーとしてバイ オマーカーと異常プリオン蛋自を臨床応用に向けた研究を共同で行う。 さらに欧州しか存在しない遺伝性プリオン病の治験の病態メーカーの探索を試っていく。 又日本と欧米との孤発性プリオン病の病型の違いを明らかにし 、 髄液中のバイオマーカーと異常プリオン蛋自の検査の有用性を明らかにする。
1: 当初の計画以上に進展している
1)海外との共同研究が進行し、共同研究の論文が2つacceptされ、来年の業績にはいれることが可能となっている。2)end-point RT-QUIC法の論文acceptされた。
1. 早期診断への応用・急速進行性認知症の前向き研究:国内の認患者についてはCJDサーベイランス委員会を通 して、選確定例およびCJD疑い患者館液を集積する。 すでに長崎大学には年間500ー700症例プリオン病疑いを含む急速進行性認知症の髄液が検査依頼を受けている。 急速進行性認知症患者の臨床像と髄液採取について検討を 行う。 髄液のバイオマーカー一検査ならびにRT-QUIC法を行い、 CJD検出率を検討する。 髄液検査結果を送付し、脳生検結果やその他の検査結果、臨床経過を提供してもらい、髄液検査の正診率、正診時期を詳細に検討する。海外の症例の髄液について500検体程度を同様に検査する。 陽性検体ではend-point RT-QUIC法により異常プリオン定最評価を追加して行う。2. 髄液中の異常プリオン蛋自の半定量法の確立:私たちはRT-QUIC法によってヒトのプリオン病の髄液中の異常 プリオン蛋自を検出する方法を可能とした。 さらに我々はウィリアムの報告に基づき、脳サンプルをend-point RT-QUIC法によってヒト異常プリオン蛋自の定量化を試みている。 まず孤発性プリオン病患者と遺伝性プリオン 病患者の脳サンプルをend-point RT-QUIC法にて解析を行った。 end-point RT-QUIC法の解析にてSD50は108と計 算できた。 さらに同一サンプルにて異常プリオン蛋自の定量を行うためにdotーblotアッセイを行い、 SD50との相 関関係を試みた。 SD50とdot-blotによる異常プリオン蛋白との相関関係は極めて高い。 この結果よりRT-QUIC法 によるSD50は異常プリオン蛋白の定量化を可能とでき、 さらに髄液中のRT-QUIC法によるSD50の結果より異常プリオン蛋自を定量することが推定することが可能となった。 そこで我々は多数例の検討と経時的な変化を行う。
今回物品費において359円差額が消費税の上昇にて差額が生じた。計算上ではあるが、今後内容に気をたい。
物品費に使用したい。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
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巻: 51 ページ: e3324
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