研究課題/領域番号 |
26305033
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高田 隆 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (10154783)
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研究分担者 |
宮内 睦美 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 准教授 (50169265)
小川 郁子 広島大学, 大学病院, 講師 (70136092)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 歯原性腫瘍 / アジア / 病理診断 / 分類 |
研究実績の概要 |
歯原性腫瘍は口腔顎顔面領域における極めて重要な疾患であるが、その多様性と個々の機関が有する症例数の少なさから大規模で体系的な解析が不十分である。また、歯原性腫瘍には地理病理学的な特性のあることが知られているが、アジアにおける大規模な調査研究はこれまでない。そこで、本研究ではアジアにおける歯原性腫瘍の症例を収集することによってアジアにおける歯原性腫瘍の実態を明らかにし、歯原性腫瘍WHO分類の改訂に向けてアジアの症例をベースとした提言をすることを目的に、13カ国22機関の協力の下に3000例規模の大規模調査を計画した。本年度は、まず日本人研究者によるキックオフ会議を開催し、調査研究の進め方と診断基準の標準化について協議した。その後、ラガス歯科大学(インド共和国)、ハノイ大学ならびにホーチミン医科薬科大学(ベトナム社会主義共和国)、コンケン大学(タイ王国)、ヤンゴン歯科大学(ミャンマー連邦)に調査訪問に赴き、登録症例の臨床病理学的解析とともに、診断困難例、分類困難例、稀少例等を抽出した。その結果、合計215例の歯原性腫瘍ならびに関連症例を収集し、27例を抽出症例とした。抽出症例については診断の確定に必要な免疫組織化学染色や分子生物学的な検討を加えるとともに、一部の症例については組織標本をバーチャルスライド化して研究班構成員に配信した。今年度の調査ではエナメル上皮腫が60%、角化嚢胞性歯原性腫瘍が13%、腺腫瘍歯原性腫瘍が4%と石灰化嚢胞性歯原性腫瘍3%であった。悪性歯原性腫瘍が8例含まれていた。各国を代表する機関における歯原性腫瘍の実態を確認できたことは大きな成果であった。なお、標本を今年度訪問した機関は、いずれも各国を代表する教育研機関であるが、病理診断を取り巻く環境や診断レベルは多様であり、病理診断の均てん化が重要な課題であることが改めて確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書の通り研究を実施している。本年度の成果は本年7月に開催される日本臨床口腔病理学会総会学術大会で発表する。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り調査研究を実施し、成果を取りまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画通り研究を遂行したが、若干の残金(1652円)が出たので、次年度使用額とした。
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次年度使用額の使用計画 |
26年度に出た若干の残金(1652円)は次年度の計画を遂行するための原資として組み入れ、円滑な計画遂行に資する予定である。
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