研究課題
本年度は、計画の最終年度から繰り越した、内外の共同研究者による『高齢者犯罪の総合的研究―社会保障、雇用、家族、高齢化を視野に比較し文化的に考察する―』(風間書房)の出版計画に従って具体的に作業を進めた。内容は次の5篇を論点としている。第1篇 わが国の高齢者がおかれている社会的状況 第2篇 わが国の高齢者犯罪の実情とその背景 第3篇 わが国の「高齢受刑者調査」からみる高齢犯罪者の特徴: ①平成24年調査(65歳以上の男女受刑者)、②平成28年調査(第1回40歳以上女子受刑者)、③平成29年調査(第2回40歳以上の女子受刑者)、④2回の女子受刑者調査からみる「社会階層」と「自己認識」 第4篇 世界に見る高齢者犯罪の動向と課題(ニュージーランド、オーストラリア、米国、韓国、香港、台湾、英国) 第5篇 高齢者犯罪をめぐる比較文化的考察 である。本年遅れていたオーストラリアの調査の結果が論文としてまとまり、計画されたわが国の執筆者・14名による論文22本と、海外の7か国13名による7本の論文が揃い全体で30本近くの論文集となった。令和2年度の科研費「研究成果公開促進費」の申請をし、採択された。高齢者の犯罪の要因や背景を明確にするために、いくつかの統計的手法による分析や、受刑者の自由記述質問にある具体的な本音や行動などの読み込みを行った。また、国民一般を対象とした「29年Web調査」データとの比較などで貴重な資料を得ることができた。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)
龍谷大学矯正・保護総合センター研究年報
巻: 9 ページ: 114-120
法律時報
巻: 92-2 ページ: 47-51