• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

非平衡確率過程模型の恒等式群と医療・美容

研究課題

研究課題/領域番号 26310204
研究機関東北大学

研究代表者

林 久美子  東北大学, 工学研究科, 助教 (00585979)

研究分担者 丹羽 伸介  東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (30714985)
研究期間 (年度) 2014-07-18 – 2018-03-31
キーワード非平衡統計力学 / 分子モーター / 生物物理 / 1分子計測
研究実績の概要

本研究では医療や美容分野で重要なメラニン色素を調べた。特に色素細胞内で微小管に沿ってメラニン色素胞が分子モーターキネシン・ダイニンに輸送される現象を研究対象とした。色素細胞の入手が容易なため、ゼブラフィッシュのウロコから色素細胞を採取し、初代培養した。色素細胞内のメラニン色素顆粒を光学顕微鏡を用いて明視野観察した。ホルモン添加に伴うメラニン色素顆粒の凝集メカニズムを調べた。

分子モーターによる色素顆粒輸送は非平衡現象である。熱ゆらぎ等の効果で色素顆粒がゆらぐため非平衡確率過程として記述することができる。この非平衡現象に対して、非平衡統計力学のゆらぎの定理を用いて輸送中の色素顆粒にかかる力を測定した。力測定からメラニン色素は複数の分子モーターに協同で輸送されていることが分かった。複数分子モーターによる物質の協同輸送が安定した輸送を実現している。また分子モーターのアデノシン三リン酸加水分解を阻害するシリオブレビンの効果を力測定を用いて調べた。その結果、シリオブレビンの添加で色素顆粒を輸送する分子モーター数が低下し、輸送が弱まることが分かった。

医学的に重要なシナプス小胞前駆体輸送についても非平衡統計力学のゆらぎの定理を用いた力測定を応用することが出来た。今後も、医療・美容分野で重要な小胞輸送に非平衡統計力学を応用し、小胞輸送メカニズムを解明したい。例えば、小胞輸送はアルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病においても小胞輸送障害が報告されている。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Non-invasive force measurement reveals the number of active kinesins on a synaptic vesicle precursor in axonal transport regulated by ARL-82018

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Hayashi, Shin Hasegawa, Takashi Sagawa, Sohei Tasaki and Shinsuke Niwa
    • 雑誌名

      Physical Chemistry Chemical Physics

      巻: 20 ページ: 3403-3410

    • DOI

      10.1039/C7CP05890J

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Non-invasive force measurement reveals the number of active kinesins on a synaptic vesicle precursor in axonal transport regulated by ARL-82018

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Hayashi, Shin Hasegawa, Takashi Sagawa, Sohei Tasaki and Shinsuke Niwa
    • 学会等名
      62nd Annual meeting of the Biophysical Society
  • [学会発表] Non-invasive measurement of force exerted by multiple motor proteins during the axonal transport2017

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Hayashi
    • 学会等名
      19th IUPAB congress and 11th EBSA congress
    • 国際学会
  • [学会発表] 複数分子モーターによる細胞内オルガネラ輸送:モーター数を数える2017

    • 著者名/発表者名
      林久美子
    • 学会等名
      第69回日本細胞生物学会年会
    • 招待講演
  • [学会発表] ゆらぎを利用した低侵襲な力測定による神経細胞オルガネラ輸送の解明2017

    • 著者名/発表者名
      林久美子
    • 学会等名
      第55回日本生物物理学会年会
    • 招待講演
  • [学会発表] Non-invasive force measurement using fluctuation for organelle transport in neurons2017

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Hayashi
    • 学会等名
      2017 Annual meeting of the Australian Society for Biophysics
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi