研究課題/領域番号 |
26330019
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
真鍋 義文 工学院大学, 情報工学部, 教授 (80466408)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 公平分割 / セキュリティ / ケーキ分割 / 暗号プロトコル / ルーティングプロトコル |
研究実績の概要 |
1.セキュリティを考慮した公平分割に関し、前期に得られた、暗号を利用することによるナイフ移動法の非同期的な実行についての論文が論文誌に採録となった。また、公平分割実現のため、互いに自己のプライバシ情報を明かすことなく、相手の持つプライバシ情報とのマッチングを得る問題を新たに定式化し、実現プロトコルを示した。この成果は国際会議に採録された。さらに、プライバシ情報の更新時の統計情報更新タイミングを求めるアルゴリズムを示した。この成果は国際会議に採録された。さらに、基本暗号プロトコルであるコミットメントプロトコルは、現実的なコストモデルのもとでは公平に実行することが不可能であることを示し、中断検出機能を付加することによって公平な実行が可能であることを示した。この成果は国際会議に採録された。 2.分割不可能な複数の財の公平分割の近似アルゴリズムについて、国際会議に採録された。 3.時間制約を持つ公平分割問題に関して、参加者が次々に到着する場合における公平分割アルゴリズムについては、既存手法における参加者数不明の場合にプロトコルが終了しない問題点を解決し、各参加者が一定時間以上待機することのない公平分割プロトコルを新たに示した。さらに、財が分割不可能な場合の近似アルゴリズムも新たに示した。これらの内容についてそれぞれ学会発表を行った。 4.実問題への応用として、ネットワークルーティングプロトコルへの適用を考察した。MANETにおける中継処理の公平性の尺度を考案し、処理の公平性を達成するルーティングプロトコルを新たに考案した。この成果は論文誌に採録された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文誌掲載1件、採録1件、国際会議採録4件、国内会議発表3件という成果を得ている。
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今後の研究の推進方策 |
オンラインの公平分割問題に関して、分割不可能な財に対する近似アルゴリズムの近似度を明らかにする。また、ネットワークルーティングアルゴリズムにおける公平性についてさらに適用可能プロトコルを増やすことを考察してゆく。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に実施した海外出張の旅費について、円高のため円建ての費用が予定よりも安く済んだため。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度の消耗品購入にあてる予定である。
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