研究課題/領域番号 |
26330023
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平井 広志 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (20378962)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 多品種フロー / 施設配置問題 / ネットワークデザイン / 離散凸解析 / 劣モジュラ最適化 / 多項式時間アルゴリズム |
研究実績の概要 |
4月に開かれた国際ワークショップShonan Meeting: Current Trends in Combinatorial Optimizationで,本研究課題でこれまで得られた成果について招待講演した.非整合対付き半順序集合PIPという構造でk劣モジュラ関数の最小化元集合をコンパクトに表現する方法を開発した(大城泰平氏との共同研究).これを"A compact representation for minimizers of k-submodular functions"という論文にまとめた. この結果は5月の査読付き国際会議 International Symposium on Combinatorial Optimization (ISCO 2016)で発表された.その際の旅費はこの科研費から支出された.6月の国際会議 The Japanese Conference on Combinatorics and its Applications (JCCA 2016)で本研究課題で得られた成果について招待講演した.分割行列のDM分解を研究し,特殊ケースに対して多項式時間アルゴリズムを与えた.これを論文"Computing DM-decomposition of a partitioned matrix with rank-1 blocks"にまとめた.本研究課題で新しく導入されたL凸関数の一般理論を論じた論文"L-convexity on graph structures"が完成した.本研究課題のこれまで得られた成果の解説論文"Discrete convex functions on graphs and their algorithmic applications"を執筆した.その他,国内学会で得られた成果について発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
懸案であったL凸関数の一般理論の論ずる論文や解説論文も完成し,招待講演も多数おこなっている,さらに,新しい方向性の結果も得られていることから順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
目標に挙げてはいたが,いまだわかっていないk劣モジュラ関数最小化の計算複雑度の研究,また,CAT(0)空間上の最適化やモジュラ束上の最適化など新しい方向の研究も試みる.また一方で,これまで執筆投稿した論文の改訂作業を確実に行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
海外出張の調整が付かなかったこととPC関連機器の交換が進んでいないため.
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次年度使用額の使用計画 |
5月末にハンガリー・ブダペストで開催されるJapanese-Hungarian symposium on discrete mathematics and its applicationに参加し,さらに近隣諸国の関連研究者を訪問して打ち合わせるための旅費として使用する.
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