研究実績の概要 |
本研究では、不連続ガレルキン時間領域(DGTD)法による電磁界解析と、SPICE型やLeapfrog型回路シミュレータとの汎用性を持った混合解析技術の確立を目指している。また、DGTD法と回路シミュレータとを並列分散処理することで、超大規模な系に対してスケーラブルな解析コストの実現を目指している。平成29年度は、前年度までに開発したDGTD法とLeapfrog型回路解析アルゴリズムとの混合解析についての応用事例として、DGTD法に基づく配線のシグナルインテグリティ(信号完全性)解析とディスクリート素子を対象としたLeapflog型回路解析の混合解析について検証を行った。配線の電信方程式に対して不連続な基底関数を適用し、数値フラックスを用いて不連続性を補償するDGTD計算と、Leapflog型回路解析の混合解析が可能であることを示し、また、モード分解を適用することによって、多層線路(マルチコンダクタ)問題への拡張についても可能であることを示した。さらに、CUDA/C++環境下でのGPGPUによる並列化を実装し、配線モデルの区分数を増加させることによる、解析精度の向上についても確認を行った。これらの成果をまとめることにより、2018年3月に開催されたRISP(Research Institute of Signal Processing Japan) International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing 2018において「A Study of Interconnect Analysis Based on DGTD Method」と題した成果発表を行った。
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