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2016 年度 実績報告書

タイミングエラー予測によるばらつき耐性を有するLSI設計技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26330073
研究機関早稲田大学

研究代表者

史 又華  早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (70409655)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード信頼化設計 / タイミングエラー / ソフトエラー / LSI設計技術
研究実績の概要

半導体プロセスの微細化に伴って、チップの信頼性が回路設計における大きな問題となりつつある。そのため、本研究は将来グリーンンITを実現する高速・低消費電力LSIに向け、ディペンダブルLSI設計技術の研究開発を行う。平成26~27年度では、主に、①タイミングエラー予測・回避回路設計技術、と②タイミングエラー予測精度を向上させる技術を提案した。平成28年度には、これまでの研究成果を基づいて既存設計の問題点を解決することを加え、ソフトエラーによる信頼性の低下を防ぐLSI設計技術並びに本研究課題の応用研究を実施した。特に、以下のように研究を遂行した。
①ソフトエラーによる信頼性の低下を防ぐラッチ設計の研究を行った。従来多重化による耐ソフトエラー設計の問題点を解決し、小面積・低消費電力な耐ソフトエラーラッチを提案した。既存研究と比較して、最大で80.52% の電力削減を達成した。
②昨年度提案したTBFFを利用し、最適なTBFF挿入アルゴリズムを提案した。大規模な商用プロセッサ回路への適用を行い、通常回路と比較して最大68.2%のクロック周期短縮と最大65.3%の処理時間削減を確認した。
③回路のエネルギーを最小化するために、定格電圧より低い電圧で回路を動作させ、エラー予測によるDVS回路を提案した。そこでエラー予測回路によるチェックポイントで演算に時間のかかる場合のタイミングエラーの予測を行う。エラー予測信号が立ち上がった際には、演算終了時のレジスタでタイミングエラーが発生する可能性が高い為、分割点以降の回路を昇圧することにより、動作を高速化させることでタイミングエラーの回避を行う。32-bit RCAとISCAS85ベンチマークに提案回路の実装を行った。最大62%の消費エネルギーの削減が可能である。最後に、大規模回路へ実装し、実チップ試作・FPGAを通して提案設計技術全体を実証した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [国際共同研究] Southeast University/Fudan University(China)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      Southeast University/Fudan University
  • [雑誌論文] Timing Monitoring Paths Selection for Wide Voltage IC2016

    • 著者名/発表者名
      Weiwei Shan, Wentao Dai, Youhua Shi, Peng Cao, and Xiaoyan Xiang
    • 雑誌名

      IEICE Electronics Express

      巻: 13 ページ: 20160095

    • DOI

      http://doi.org/10.1587/elex.13.20160095

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] C-element を用いたソフトエラー耐性をもつSHCラッチの設計2017

    • 著者名/発表者名
      田島咲季, 史又華, 戸川望, 柳澤政生
    • 学会等名
      回路とシステムワークショップ
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      2017-05-12
  • [学会発表] 内部ノードを利用したソフトエラー検出ラッチの設計2017

    • 著者名/発表者名
      中垣 直道, 戸川 望, 柳澤政生, 史又華
    • 学会等名
      回路とシステムワークショップ
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      2017-05-12
  • [学会発表] 最大エラー距離に基づくGeAr回路の最適化2017

    • 著者名/発表者名
      早水 謙, 戸川 望, 柳澤 政生, 史 又華
    • 学会等名
      回路とシステムワークショップ
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      2017-05-11
  • [学会発表] 高速かつ低電力なソフトエラー耐性をもつFast-SEHラッチの設計2016

    • 著者名/発表者名
      田島咲季, 史又華, 戸川望, 柳澤政生
    • 学会等名
      回路とシステムワークショップ
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      2016-05-12

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公開日: 2018-01-16  

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