研究課題
本年度は追跡性に関する応用技術あるいは関連技術として,主に以下の研究を行った.・電子画像データに埋め込む追跡子 RIC (robust index code)に対して,昨年までに提案実装した電子画像データ中に埋め込む追跡子としてRIC (robust index code)をさらに改良し,画像劣化が大きい場合の補助手段として,画像のヒストグラムを用いる手法を提案し,実験的にその有用性を示した.・追跡性が確保されていない場合の補完技術として,プログラムコード中のコメントを解析する技術を提案実装し有用性を評価した.具体的には,コメントを11種類に分け,決定木ベースの分類器を実装した.予備実験では説明的なコメントを60%の適合率,80%の再現率で抽出できた.・マルチスレッドプログラムのデータ競合バグを効率よく並列に検知する手法を提案した.具体的には各検査スレッドのメモリアクセスを追跡することで,オフラインでアクセス数を平滑化し,予備実験でParallel FastTrackに比べて37%オーバーヘッドが減ることを示した.・近年大きな問題となっている脆弱性であるUse-After-Freeを動的に高速かつ正確に検証する方法を提案実装した.この手法はバイナリコードを対象としており,追跡性技術の一種であるバイナリレベルの検査コード挿入の手法を用いている.
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件)
IEICE TRANSACTIONS on Information and Systems
巻: E101.D(9) ページ: 2179-2189
10.1587/transinf.2017PCP0004