研究課題/領域番号 |
26330079
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
脇田 建 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (10242265)
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研究分担者 |
渡部 卓雄 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (20222408)
佐々木 晃 法政大学, 情報科学部, 准教授 (90396870)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 構文マクロ / 健全性 / プログラム変換 / 仕様記述 / エージェント記述 |
研究実績の概要 |
本課題においては,基盤技術の研究開発として汎言語的な健全構文マクロ機構の開発,およびその技術展開として定理証明系とエージェント仕様記述系の拡張記述システムなどへの応用研究を実施することをめざしている.このうち,初年度は基盤技術においては言語非独立なHygienic構文マクロシステムの開発を計画し,技術展開の面では汎用プログラミング言語としてはScala,仕様記述言語としてはCoqのような定理証明系,および社会シミュレーション記述言語のSOARSをターゲットとした設計について計画した. 初年度の実績としては,言語非依存のマクロシステムの設計を行いつつ,言語に依存したマクロシステムの完成度を高め,脇田,佐々木らが国際LISP会議2014にてその成果を発表した.残念ながら,実装は完成には至っていない.応用展開に関しては,関数型言語Scalaに向けた応用が言語依存型の実装について完成しており,この実装を調査することによって基盤技術研究へフィードバックをかけている.Coq,およびSOARS向けの応用展開においては佐々木,脇田らが本課題の中心的な概念のひとつである抽象構文変換技術を視覚的プログラミング言語に応用した視覚的DSL言語の設計と実装に応用し,複数の国内外の会議(ソフトな計算とソフトウェア工学に関する国際会議2015,第31回日本ソフトウェア科学会大会)でその成果を発表している.なお,日本ソフトウェア科学会大会での発表について学生奨励賞が授与された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度は研究室の人員が急減し,本課題に学生の手当てがつかず,人員不足から基盤技術の開発がやや遅れ,初年度に完成することができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
初年度に予定していた基盤技術の開発で完成に至らなかった部分については今年度の課題としたい.また,本年度は佐々木が一年のサバティカルから戻ったため,緊密なミーティングを重ねて相互の連携を高めることとしたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
脇田のグループにおいて本課題を担当する学生を確保できなかったことを一因として使用額に若干の残余が出てしまった.
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次年度使用額の使用計画 |
初年度の余剰金を今年度の助成金と併せて,計画を加速していく.
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