研究課題
ユーザインタフェースの使用性を向上させるために、ソフトウェア開発の下流工程で要求が出されることが多い。しかしそれでは、開発の手戻りの原因となったり、スケジュールやコスト等の事情のために要求が実現されないこともある。この現状を解決するために、上流工程で使用性を定義するための研究を行った。具体的には、要求定義段階でのドキュメントに使用性に関する情報を含め、記述されたドキュメントからユーザインタフェースを生成し、生成されたユーザインタフェースを評価し、評価結果を反映してドキュメントを反映するという流れを構築し、さらに、評価・改良されたドキュメントをもとに、未評価のドキュメントを評価する手法について研究した。本研究により、下流工程で使用性に関する要求が出され、手戻りの原因になったり、実現できない要求が生じるといった問題が軽減され、最終的に完成したユーザインタフェースの使用性のさらなる向上が実現できる。また、人手によるユーザインタフェースの評価では、コストや労力の面から評価しきれない部分が生じていたが、ドキュメントの自動評価の手法を提案することにより、より多くの部分を評価できるようになる。さらに、ドキュメントからのユーザインタフェースの生成を行っているため、ユーザインタフェースの開発の労力やコストも削減できる。研究の最終年度は、特に、未評価ドキュメントについて、主にユーザとソフトウェアとのやりとりの流れを記述したシナリオについて、評価済みのドキュメントを基準にして評価を行う手法の構築を行った。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)
IEICE Transactions on Information and Systems
巻: Vol. E101-D No. 7 ページ: to appear