研究課題/領域番号 |
26330096
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
日高 宗一郎 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 助教 (70321578)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 双方向変換 / グラフ変換 / 相互運用性 / トレーサビリティ / 部分翻訳 |
研究実績の概要 |
あらゆる応用、変換、機構との相互運用の可能な双方向変換に向けて、言語同士の対等な相互運用として単方向モデル変換言語ATLから双方向グラフ変換言語への部分翻訳の基本部分を設計し、プロトタイプを実装し、研究発表や国際会議への投稿等とそのフィードバックを通して、部分双方向化全体の健全性の証明体系の精緻化、部分双方向化が可能となる条件の明確化を達成した。特に、前年度に明確でなかった、翻訳対象部分とそれ以外の切り分けを、ソース言語レベルでの射影のフェーズを独立させることにより明確化した。また、共同研究を通して、トレース情報をより広範な編集操作の軽量な伝搬に適用するために必要なトレース情報の一般化も行った。 トレース情報による相互運用性の向上についても、これまで十分に追跡できていなかった言語要素(ラベルを束縛する変数)をGUI上で強調表示できるようになり、ラウンドトリップ性に背く可能性をより分かりやすくユーザに提示できるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
双方向変換の相互運用性の向上に資する複数のサブテーマで進捗が得られた。具体的には、トレース情報自体の考察を進め、変換レベルの細粒度の追跡を可能にするとともに、より効率的な更新伝搬に必要なトレース情報の拡張についても明確にすることができた。さらに、他のシステムとの対等な統合による相互運用について、統合を可能にする条件を明確にすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
変換言語レベルの相互運用、および前年度までの継続検討事項を踏まえた新たな相互運用可能双方向変換システムの構築などを行う。特に、本研究を基課題として内定している国際共同研究強化の枠組みにより滞在する共同研究先を拠点とし、拠点で開発されている単方向変換言語との相互運用について、逆変換対象領域のユーザレベルでの明確化などの利便性向上、より実用的な規模の変換への適用などを行う。
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備考 |
Bidirectional version of ATL on top of the GRoundTram transformation engine
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