同一の処理を複数の計算機に実行させる「処理の多重化」において,多重度と共謀に対する耐性の関係を定量的に評価・検討した.多重度を上げることは,望ましい結果をもたらす一方で,悪意のある計算機が複数で共謀謀議をする可能性を高める.このトレードオフ関係を定量的に明らかにした. 「処理の多重化」と組み合わせることで,処理時間性能の改善を実現できる「先行処理」において,暫定結果の誤りは,改善を抑制することにつながる.これに対して,先行処理開始となる結果数の閾値設定と異なる結果の出現毎に先行処理を行う方法がある.処理時間の改善効果への影響と処理の隠蔽への阻害的影響について定量的に検討・評価した.
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