無線センサーネットワークにおいて,待機電力をほぼゼロにし,無駄な起動や事象の取りこぼしを防止できるセンサーノードを開発した.センサノードは,事象発生時にのみ起動するための環境発電と,高度な信号処理・通信制御を実施する2次電池を組み合わせたハイブリッドな電源管理方式を持つ.無電力状態から起動する提案センサの起動時間は80ms程度であり,多くの応用において無視できる程度である.従来のバッテリ寿命の見積もり式を提案センサ向けに拡張し,試作機から得られた実パラメタを用いて評価した.その結果,従来より6~100倍の寿命が得られることが分かった.2つの応用事例を通して,提案ノードの実用性を明らかにした.
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