研究課題/領域番号 |
26330113
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
神武 直彦 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科, 准教授 (20549836)
|
研究分担者 |
中島 円 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科, 特任講師(非常勤) (60607802) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 屋内外シームレス / 位置情報 / オープン / プラットフォーム / 分析 / 可視化 / 3D地図 / 実証 |
研究実績の概要 |
本研究は、様々な課題を解決するための位置情報を利用したサービスが広く普及することを念頭に置き、そのサービスを屋内・屋外問わず提供するために位置情報を収集し、分析し、可視化することが可能な「屋内外シームレス位置情報サービスオープンプラットフォームを構築することが目的である。 今年度は、鉄道駅周辺や商業施設、教育施設を主な対象として屋内外シームレス測位システムによる位置データの分析や可視化に関する要求を明確にすると共に、位置情報サービスに必要な屋内外の地図データ作成の設計と実証を行った。具体的には、対象とした東京駅や二子玉川駅などの駅周辺や幾つかの商業施設において取得した位置データを分析すると共に、屋内外の地図データを施設管理者から提供を受けたデータと実測によりOpen Street Mapなどを用いて3D地図の作成を行った。そして、それをもとに、GPSや無線LAN、BLE, IMESに対応した測位デバイスを用い、ヒトやモノの位置情報を取得し、異なる測位デバイスからの位置情報を統一的に扱い、その軌跡を3次元的に可視化した。その上で、それらの情報を活用した対象地の検索や目的地までの移動のための実証を行い、屋内外シームレスな位置情報サービスを提供するためのオープンプラットフォームの有用性を確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の目的に対し、平成27年度の研究計画として設定した内容については、屋内外シームレス測位システムによる位置データの分析および可視化に関する要求を明確にすると共に、位置データを活用するための地図に関する要求を明確にし、それらを活用したプロトタイプでの実証により屋内外シームレスな位置情報サービスを提供するためのオープンプラットフォームの有効性を確認することができ、予定通り成果を出せたと考えている。位置情報や地図情報、また、それらの組み合わせに対するニーズはその利用シーンによって多様なため、それらを踏まえた改善が必要であり、更なる検討を進める。
|
今後の研究の推進方策 |
屋内外シームレス測位システムによる位置データの収集および分析・可視化の手法について、オープンプラットフォームのプロトタイプによる検証結果に基づく改良を行う。また、幾つかの利用シーンを想定した実証実験をおkない、実証実験の準備を行い、それぞれの条件でのオープンプラットフォームへの需要を明らかにする共にプラットフォームとして共通な設計にすべき点と、対象にとって設計に工夫が必要な点についても確認する。そして、それを踏まえた実証実験を行い、その有効性を評価する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度構築したプロトタイプによって、実際の実証フィールドでその有効性の検証を行ったが、実証フィールドにおいて工事などの予定が入り、次年度に一部の実証を行ったほうが良いデータを取得できると判断した。そのため、次年度はその点について、今年度成果をもとに、その成果の適用研究を実施する予定である。
|
次年度使用額の使用計画 |
各種測位デバイスを実証フィールドに設置するための機器や、対象フィールドに適したモニタカメラなどを購入する予定である。
|