電力系統が断絶する大規模災害時,住宅・オフィス・公共施設・マイクログリッドなどにおいて,損傷を免れた発電・蓄電設備と,電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド自動車(PHV)のような蓄電機能を持つ移動体による電力および情報の蓄積搬送を組み合わせ,災害直後のエネルギー供給代替手段として配電網とは独立に電力需給マッチングを図る蓄積搬送型エネルギー流通方式の研究を行った. シミュレーションによる性能評価の結果,兵庫県三田市を想定した現実的な状況において,一定の電力供給が可能であることなどを示した.これは,提案方式が災害時のエネルギー供給手段として有効であることを示唆している.
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