研究課題
これまでに得られたアルゴリズムを基に,スキーマ更新に応じてXSLTスタイルシートを修正するための修正候補を提示するアルゴリズムを開発した.そのアルゴリズムを実装し,評価実験を行なった.評価実験に用いたDTDは,(1) MSRMEDOC(バージョン2.1.1および2.2.2),および,(2) the NLM Journal Publishing Tag Set Tag Library (バージョン2.3および3.0)の2つである.また,DTDの更新操作は,2つのバージョン間の差分を抽出することで得たものである.XSLTスタイルシートは,(1)は人手で作成したものを用い,(2)は NISO Journal Article Tag Suite (JATS) version 1.0 に基づいて作成した.このようにして得られたDTD,DTDの更新操作,XSLTスタイルシートをアルゴリズムに入力し,本アルゴリズムの評価を行なった.まず,アルゴリズムの動作効率について,(1)の場合は概ね所望の効率で実行できたが,(2)の場合はやや実行時間が長くなる傾向にあった.これは,(2)のDTDは各要素に対する内容モデルのサイズが大きく,計算の手間がより大きくなるためであると考えられる.また,アルゴリズムが出力した修正候補の品質に関して,(1)および(2)いずれの場合も,被験者から妥当であるとの評価が得られた.これらの結果から,アルゴリズムの動作効率に関しては,特にDTDが複雑な場合において効率の改善を図る余地があると考えられるものの,修正候補の品質に関しては概ね良好であり,当初の目的を概ね達成していると考えられる.今後の課題として,アルゴリズムの動作効率の改善については,引き続き検討する予定である.
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DBSJ Journal
巻: 16 ページ: -
Proceedings of the 4th International Workshop on Document Changes: Modeling, Detection, Storage and Visualization
巻: - ページ: -
10.1145/2993585.2993588