研究課題
本提案は,研究代表者が過去に実施した「Web Browserの電子的足跡・指紋に関する基礎的研究(基盤研究(C)2014~2016年度実施)」の発展研究となる.「Web Browserの電子的足跡・指紋に関する基礎的研究」の成果により,一定期間ブラウザを特定することを高い確率で実現できることが判明したので,この成果を応用し,Webサーバにおいて,パソコンやスマートフォンを永続的に追跡する方式を開発し,その精度を明らかにする.その応用としては,現在,Webシステムにおけるパスワード認証の課題は枚挙に暇がないが,その代替手段の一つとして期待できる.今年度までに,複数の新たな特徴点を発見した.また,複数の特徴点を組み合わせることや適切な処理を施すことで,これまでは困難とされていたモバイル端末のブラウザフィンガープリントが可能であると示せた.さらに,ブラウザフィンガープリントの一部は短期間で変化するものの,通常のブラウジングで97.4%,プライベートブラウジングで90.9%,ブラウザを2週間追跡できることが分かった.この結果は,手法により一意に得られる訳でなく,TP(True Positive)とFP(False Positive)とを調整する必要があることや,ブラウザごとに精度が異なるなど改善の余地はあるが,トラッキングシステムの開発を始めるに十分な成果である.Tor(The Onion Router)のようなTCP/IPにおける接続経路の匿名化を実現する技術を用いた通信においても,送信者を特定するための技術としての可能性も期待できる.研究代表者らは,既に,Torのトラッキングの研究も実施しており,古いバージョンとなってしまったが,70%以上の特定を実現した.
すべて 2016 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 5件) 備考 (3件)
19th International Conference on Network-Based Information Systems (NBiS 2016)
巻: - ページ: -
10.1109/NBiS.2016.10
19th International Conference on Network-Based Information Systems (NBiS)
巻: - ページ: 500 - 505
10.1109/NBiS.2016.11
2016 10th International Conference on Innovative Mobile and Internet Services in Ubiquitous Computing (IMIS)
巻: - ページ: 593 - 598
10.1109/IMIS.2016.110
10th International Conference on Innovative Mobile and Internet Services in Ubiquitous Computing (IMIS)
巻: - ページ: 587 - 592
10.1109/IMIS.2016.108
IEEE 30th International Conference on Advanced Information Networking and Applications (AINA)
巻: - ページ: 684 - 689
10.1109/AINA.2016.55
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