近年,ICT社会におけるプライバシ・匿名性保護の必要性が強く叫ばれている.とくに,スマートフォン,ロボット,車載ソフトウェア等の「実時間システム」がインターネットに接続され,個人情報を扱う時代が到来しつつあることから,実時間システムの匿名性(時間匿名性)をモデル化し効率的に検証できるようにする必要がある.しかし,時間を考慮しないシステムの匿名性にくらべ,実時間システムの匿名性には,モデル化などに特有の難しさがあった.本研究では,暗号プロトコルの時間匿名性を定式化し,さらに計算機で効率的に検証する技術を開発することで,この課題を解決した.
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