本課題の目的は,思考の諸次元における揺らぎの神経基盤を解明し,その知見をもとに日常的思考活動を支援する脳計測応用の基盤を確立することである.一連の研究を通じて以下のような成果を得た:(1)自発的に生じる内的思考への注意・意識状態の揺らぎの神経基盤を同定した; (2)ポジティヴ/ネガティブな思考の持続や移り変わりの背後にある脳活動ダイナミクスを同定した; (3) 思考の多様性を支える,時空間的に非一様な高次元機能的結合ダイナミクスの存在を明らかにした; (4) コミュニケーションを介した集団的思考の評価における多人数同時脳計測と脳活動同調分析の有効性を明らかにした.
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