研究課題/領域番号 |
26330175
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松橋 眞生 京都大学, 学際融合教育研究推進センター・健康長寿社会の総合医療開発ユニット, 准教授 (40456885)
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研究分担者 |
加藤 竹雄 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60422945)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 発達障害 / 言語認知 / ウィリアムズ症候群 / プロソディー |
研究実績の概要 |
本研究でのプロソディー認知研究に用いる言語刺激について、既存の音声合成ソフトウェアでは発達障害時でも理解しやすいような聴感の自然さと聴覚処理研究に用いるための細かなパラメータ設定とを同時に満足するものを見いだせませんでした。本研究計画内で音声合成システムを自ら構成することは経費の点でも研究期間の点でも困難であると考えられますので、本計画にて特に対象とするプロソディー認知の研究を遂行する目的で、語音ではなく周波数や持続時間などのパラメータを細かく調整して合成された複合音を用いた音列による刺激を用いた課題を作成しなおし、健常者での行動実験と脳磁図による予備的記録実験を行い課題の最適化を行いました。 非意識下でのミスマッチ課題と同様の手法を用いることは発達障害患者を対象とする場合に必要な点となります。そのため、プロソディーの認知におけるピッチの変化の役割を知るために1―2秒という通常のミスマッチ課題と比べて長いStimulus Onset Asynchronyによっても期待した結果が得られるよう最適化を行っています。 なお具体的な最適化の結果については研究そのものが遂行途中であるため本概要では小楽させていただきます。 これらの方針変更と最適化に時間を要しましたため、平成26年度に行う予定であった健常被験者での記録が平成27年度にずれ込んでおります。そのため、平成26年度に購入・使用する予定であった物品、謝金などの一部を平成27年度の使用に繰り越しております。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
言語刺激について、既存の音声合成ソフトウェアでは発達障害時でも理解しやすいような聴感の自然さと聴覚処理研究に用いるための細かなパラメータ設定とを同時に満足するものを見いだせず、本計画にて特に対象とするプロソディー認知の研究を遂行する目的で語音ではなく合成された複合音を用いた音程刺激を用いた課題を作成しなおし、健常者での行動実験と予備的記録実験を行い課題の最適化を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
課題の最適化により進行を早めながら、順序については予定通りで項目Aの健常被験者による記録解析、次いで項目B、ウィリアムズ症候群による音程・プロソディー認知の特徴を探ってゆく。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画の遅れにより当初予定していた計算ワークステーションと音声合成ソフトウェアの購入を平成26年度中に行わなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
・音声合成ソフトウェアではなく、より柔軟性の高い数値演算ソフトウェアを購入し刺激の作成と解析を行っております。 ・計算用ワークステーションの購入を平成27年度に予定しております。
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