1.変形物体の形状変化予測手法の研究 追跡対象のエッジ画像を用いた特徴点の移動速度と加速度を検出する手法は確立し、二次元画像上での形状予測については十分な精度を得ることが出来た(ICSS2013採択、Science and Skiing VI採録)。しかし、追跡対象(人間)の動き、変形が三次元空間上で行われるため、二次元画像上での速度、加速度の推定だけでは、形状の予測精度に限界があることも示された。そこで、さらに推定精度を高めるため、追跡対象(人間など)の関節の動きなどを考慮して、より精度の高い形状推定を行う手法の検討を行った。また、三次元ポーズ推定ライブラリOpen Poseの適用可能性も検討した。 2.形状変化予測に基づいた追跡手法の研究 追跡対象のエッジ画像に対して変形予測を行い、予測形状の基づいて追跡を行う手法を確立した。特徴点の位置の二次微分(加速度)まで考慮することで追跡精度と形状予測精度がともに向上することも示された(International Journal on Advances in Systems and Measurement採録)。追跡対象の部分エッジの移動量の総和で追跡対象の移動量を推定する手法は、微小な移動において移動量と変形の分離が難しいためHLACによる物体形状の表現を導入した。HLAC特徴による対象全体の形状の類似性により移動量を推定し、部分エッジ画像の移動量によって形状変化の予測を行う事とした。移動量の予測精度を高めるために、HLAC特徴の加算性を生かした物体形状の類似性尺度の検討を続けている。
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