製品やサービスの開発時には、消費者やユーザの立場にたって、製品やサービスが生活や業務にとって意味があるかどうか(意味性)を重視する必要がある。そこで、意味性を明確にするために、ユーザ経験という観点に立ち、その実態を把握する手法を開発した。当初は、ビジネスマイクロエスノグラフィと呼んでいたが、ユーザ経験に焦点を当てているため、経験想起法(ERM: Experience Recollection Method)と命名した。これは使用開始当時から現在までの人工物との関わりを想起してもらい、エピソードと経験評価値(+10~-10)を継時的に記録する手法であり、ユーザ経験の実態が把握できるようになった。
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