本研究の目的は、音声対話システムの発話の音声言語的特徴制御によるユーザのインタラクション欲求向上について検証することである。エージェントに対する印象の強さはユーザごとに個人差がある可能性がある。模擬的な共同タスク環境を設計したうえで被験者実験を行い、個人の特性とエージェントに対する印象の関係を明らかにした。 さらに、具体的な音声言語的特徴制御の例としてユーモアを扱い、ユーモア発話生成がユーザのインタラクション欲求向上に与える影響を、対話システム開発を通じて検証した。ユーモアを含まない発話文を選択する手法よりも提案したユーモア発話生成手法の方がユーザの対話継続欲求を向上できることが示された。
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