本研究では、従来研究と比較し高速・高精度な非負値行列因子分解(NMF)手法を確立することを目的とし、理論的な検討と実験による検証により、高速・高精度なNMF手法の導出と検証に至った。理論的には「情報理論的クラスタリングの解が一般化KLダイバージェンスを目的関数とするNMFの制約付き(ハードクラスタリング制約)の解であること」を示した。そして、情報理論的クラスタリングの解を利用した初期値設定により、従来行われていたランダムな初期値設定よりも、より優れた解に到達できることを実験により示した。また、ベクトルの部分集合を勝者とする新たな競合学習アルゴリズムを提示し、実験により有効性を示した。
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