研究課題
クラスタリングは特に有用なデータマイニング手法として、多くの分野で用いられている。しかし既存手法は、予め想定した数理モデルに沿ってクラスタリングを行うモデルベース技法なので、柔軟さに欠け、大規模・複雑・不確定で絶えず更新されるソーシャルデータのマイニングには不適である。そこで本研究課題では、モデルベース制御とファジィ制御の対比に着想を得、「モデルベースから言語ベースへ」という観点に立脚し、ソーシャルデータに対するマイニングをターゲットとした言語ベースクラスタリング技法の開発を目的とする。さらに、従来のモデルベースクラスタリングと開発手法との数理的関連性および、開発手法で適切に処理できるソーシャルデータの類型分類を通じて、言語ベースクラスタリングの理論的発展およびソーシャルデータのマイニングへの実用化を目指す。H28年度は申請書に従い、以下に上げる各研究内容について番号順に実施した。1. H27年度に引き続き、検討した言語ベースの構造に基づいて、言語ベースクラスタリング技法の開発を行った。2. H27年度に引き続き、開発手法の特徴を把握するため、ベンチマークデータによる開発手法の検証と、既存手法との比較検討を行った。3. 開発した言語ベースクラスタリング技法と従来からのモデルベースクラスタリング技法との数理的関連性の考察を行い、言語ベースの観点からクラスタリング技法の再体系化を進めた。4. 実際のソーシャルデータによる検討を通じて、特にデータの規模・複雑さ・不確定性の観点から、開発手法で適切に処理できるソーシャルデータの類型分類を行った。それにより、開発手法の特徴が明らかになると同時に、ソーシャルデータのマイニング実用化を進めることができた。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (4件)
Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics
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