研究課題/領域番号 |
26330292
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
早川 吉弘 仙台高等専門学校, 情報システム工学科, 教授 (20250847)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 全結合型 / 人工神経回路網 / IDL / DS-NET / GPGPU / 大規模 / 高速計算 |
研究実績の概要 |
層の大規模な階層型神経回路網の計算が可能になったことで、DeepLearningのような応用上優れたブレークスルーが得られた。本研究は全結合型人工神経回路網においても応用上のブレークスルーを期待して、研究遂行上応用ターゲットは限定するが全結合型人工神経回路網の巨大システム化に必要な技術開発を目的としている。その方法は、アクティブ人工神経回路の組み合わせ最適化問題解法への応用上様々なアプローチによって検討・検証することにある。 初年度は、最初の項目として本申請研究のベースとなっている、逆関数遅延モデルの高速計算バージョンである逆関数遅延レスモデルを扱い、その性能指標とパラメータの依存性について調査した。そしてその得られた今年度の知見は学会で発表している。また、全結合型の回路網単機能では競合する制約条件を有する問題の扱いは困難であるが、静的なネットワークをサブネットワークとして外部に準備し、かつ、それを相互結合させる手法でこの困難を回避できそうであるが、やはりこのネットワークのパラメータ依存性が重要なポイントとなりその部分も調査した。結果は従来の全結合ネットワークとパラメータ依存性が逆になる現象を呈しており、次年度以降も本調査の必要性があると結論づけられた。さらに、計算の高速化の為に、モジュラーニューラルネットワークの利用を検討しているが、そのダイナミクスの詳細調査へ向かうためのTOYモデルの提案とその解析解の導出を行った。しかしながら、GPGPU等の実機を使った実装実験には至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大規模全結合型人工神経回路網へ向かうための様々な手法について、そのパラメタ依存性などの基礎的調査を進めてきたことは、研究方向としては着実な方向であったと自己評価する。しかしながら、目標達成のためには実機を使った実験までは到達出来なかった点で、やや遅れていると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、得きる限り高速演算手法のハードウェア (PC クラスター,GPGPU 等) 依存の計算手法の確立に重点を移す予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に予定していた研究発表が学校業務の為に参加できなかったために残金となりました。
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次年度使用額の使用計画 |
予定していた成果発表の旅費としてします。
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