質感を構成する要素のうち「粗さ」に着目し,ISO規格に基づく3D表面性状パラメータを粗さの物理指標として粗さの感覚尺度構成を行い,質感の設計指針を確立するための実験的検討を行った.12種類のシボパターンと各パターンにおけるシボ深さが段階的に3種類に変化した合計36種類のシボサンプルを対象とした.その結果,(1) 粗さの感覚量と相関が高い3D表面性状パラメータが明らかになった.(2) シボパターンの違い,すなわち凹凸形状が異なると粗さ感を判定する凹凸形状の特徴も変化することが確認された.(3) 粗さ感を判定する感覚器官ごとに有意に働く器官があることが示唆された.
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