研究課題/領域番号 |
26330322
|
研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
上田 悦子 大阪工業大学, 工学部, 教授 (90379529)
|
研究分担者 |
小枝 正直 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 准教授 (10411232)
竹村 憲太郎 東海大学, 情報理工学部, 准教授 (30435440)
中村 恭之 和歌山大学, システム工学部, 教授 (50291969)
飯田 賢一 奈良工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (70290773)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 動作解析 / 優美な動作 / ロボット動作生成 / 舞踊動作 |
研究実績の概要 |
1.最終年度の成果 (1)手先軌道をB-spline近似した上でS字状カーブを切り出し,そのカーブの全曲率を計算し,ホガースの示した美の線の全曲率との近さを評価する関数を提案した.(2)視点位置による優美さ特徴量変動の評価を行った.その結果,現在提案した優美さ指標は視点位置による影響が大きいため,観察者との位置関係が重要であることも確認できた.(3)(1)で提案した優美さ特徴を大きくすることを制約条件として,入力として与えられたロボット(Pepper)の手先軌道を修正する手法のプロトタイプを提案し,実機実験を行った.動作速度や自由度数制約により,十分なパフォーマンスまでは得られなかったものの,実機実装基盤確立準備を行うことができた. (1)-(3)は,本申請の主目的である手先軌道からの「美の線」の計測方法の確立と評価,そしてそれらを実機実装する枠組みの検討までを達成させるための最も重要な要素であったことより,最終年度をもって本研究が当初予定通りの成果を得たことを示せた. 2.研究期間を通じた成果 本研究テーマでは人に好印象を与えることができる優美な動作に着目し,優美さ特徴を実際の動作から測定し,定量化する手法を提案することを目標に研究を進めている.具体的には「美の線」と呼ばれる「蛇状曲線(S字カーブ)」のモデル化,美の線が古典舞踊動作中にどの程度含まれるかを計測し特徴量とする手法の提案,得られた優美さ特徴と人が受けた印象の相関の検証,までを実施した.期間を通じてすべての項目について取り組み,モデル化手法提案・計測方法確立・評価関数提案,追加としてロボット実機の手先軌道修正まで実装できた.印象評価と特徴量の相関については,舞踊動作印象が手先のみで決定づけられるものでないことより,手先のモデル化だけでは不十分であることが確認できたため,今後解析範囲を上腕全体に広げて研究を進めていく.
|